会報バックナンバーVol.195/2007.9


レッスン概要

○他人に合わせるより、自分中心に

どんどん音域や声量が増していくのが進歩かもしれないけれど、歌の表現はそのままでは大した意味もないです。カラオケを歌う人にとっては、高いところが出るのは嬉しいかもしれません。だからといって、もっと高いところが出る人もいるということです。
大切なことは、自分を中心にどう強みを得ていくかということです。

最近、ハモネプから合唱団、いろいろなところから相談を受けます。特に日本の場合は、さきに場があって、歌があって、そこに声をあわせています。☆
小学校の教育もそうです。高い声が出ない、声がかすれる、それだけで、歌うことは関係ないのにコンプレックスを持たされます。元気で大きな声が出るような子が一番もてはやされ、小さな声しか出さない人は、居づらい。
大きな声の子は褒められて、小さな声でもごもごとしか言えない人は、もっとはっきりと大きな声を出しなさいといわれます。大きな声を出したからといって、歌になるわけではないのです。
他人とやったり、劇団やミュージカルでは、どうしてもそこにある日本のひとつの形に合わせざるをえなくなってしまう。それが根本的にヴォイストレーニングの理想から外れてしまうことが多いです。

ヴォイストレーニングにかぎらず、役者でも、もしアーティストということで見ていくのであれば、その人を中心に考えていかなければいけない。するとその人が一番出せる声、出せる音域、出せるキーの中でよい。歌もそれでつくる。
他人の歌を歌うのではないなら、大きな声や高いところに届くような努力をするのではなくて、歌い方を変えてしまえばいい。高いところはギターにやらせるとか、中に入れて、1オクターブの歌にしてしまう。

トレーニングの段階がすべて終わって、2オクターブ歌うのならいいのです。もういきなり、どこでも誰かのをコピーして2オクターブでしょう。バンドは原調で弾くのも、移調するのも同じだからいいのですが、弾きにくくなることはあっても、どこも痛めません。 ヴォーカルの場合はそこで違うわけです。そこでどこまで自分と周りの関係をつくっていくかということです。
ハモネプも人に合わせるほど、自分の強みは出なくなります。そこをきちんと考えていきましょう。

○声の可能性と限界

声というのは、思い通りに何とでもなってしまう。どんな声だって、ある程度、近づけて出せるようになる。それとともに、絶対に自分で出せない声というのもたくさんあるわけです。可能性と限界、その両方から見ていかないと、なかなかうまくいかない。
そういったら変ですけれど、だいたい上達と考えること自体が、よく考えてみることでしょう。目的が誰かのようにというふうになっている場合が、多い。これはしかたない。周りの人もプロデューサーも、誰かに似ていたらうまいというわけでしょう。プロになりたいという人は、吉田美奈子さんや平井堅さんみたいに歌えたら、うまくなったと言われる。ヴォイストレーニングの教室でも同じです。

そうなっていくということは、あなたがいらないということでしょう。現場からいうと、本人がいるのだから。
だから、彼らでも、教えないと思います。ヴォーカルでやれた人は、教えないでしょう。桑田圭佑さんや長渕剛さんなんか、弟子は絶対に持たないでしょう。その辺は楽器と違います。
楽器は一流の活動をやりたい人は、後進者に伝えることができます。楽器との結びつきを教えていけばいい。ところがヴォーカルの場合は、持って生まれた体がある。それを使いこなす人ほど、わがままに自分のものをやっている。

○オリジナリティのわかりにくさ

アーティストはオリジナリティが問われるわけですが、そのオリジナリティというのは、体でつくる。デモテープを持ってくる人が、長渕さんしか聞いていないと、まったく長渕流となるのです。だいたいそういうのが好きな人は、ほかのものを全然聞かない。自分でオリジナリティだと思っていても、全部長渕さんのをとっているわけです。そうなってきてしまうと、まったく価値がない。影響を受けたのに、いいところがとれなくて、悪いところをとっている。本人に同化していくのが目的や方向だから、当然ですね。
自分が憧れているアーティストの上に、自分の声がそうなって歌えたら、自分にとっては気持ちいいわけでしょう。客には気持ちよくない。ファンの人には真似ているということになってしまう。そこから間違えてしまうと難しい。

日本で独自のものをやっていくというのは、大変そうです。学校やトレーナーは、比較的それに合わせてしまうからです。中に入ってしまうと見えなくなる。そこでは模倣が目的だからです。☆
今の業界はこういうものが流行っているから、こういうのを歌うと。
ここくらいでしょう、世の中から消えていったアーティスト、イタリアでもフランスでも、アメリカでも聞かれなくなっている曲を使っているようなところは。でも、一流に共通することは同じです、全部。そこで捉えなければ、日本の位置づけだってよくわからない。
今流行っているものを追いかけるというのは、既に遅いわけです。そんなのよりも、50年経っても100年経っても古くならないもの、すでに古いものを使ったほうがよい。何を勉強するかというと、共通のものです。それが基礎です。感性の勉強とあまり言ってしまうと、いい加減になってしまいます。

○お金と時間の使い方

たとえばヴォーカルになろうと思って、学校に行く。それはいいことだけれども、そのことでヴォーカルになれると思っているのなら、大きな考え違いです。現実のところをもっと見なければいけない。
時間をかけたらとか、お金をかけたらできるということとまったく違います。ただし、かけないよりもよい。その活動をやっているために、まっとうな社会生活が続けられなくなる。その才能を安売りしたら安定した生活が得られるのに、ということも現実にはあると思います。
でも、時間やお金というのは、あくまでもそれを生かせる人が、使ったときに効果が出てくる。たとえばお金持ちは、いい環境が自分でつくれる。アパートにしか住んでいない人に比べて、自分のところにスタジオがあり、そこにバンドのセットがあったとしたら、何もないよりは有利です。教育の違いはさらに大きい。

すべての一流のアーティストのDVDを持っている人は、それを今まで見たこともない人から、考えてみたらどうでしょうか。有利でしょう。つまり、お金というより、お金の使い方です。お金や時間の使い方は、大きなことです。
お金では買えないものであるのと同時に、必ずしも時間で買えないものであるのです。
普通の人ができることを自分がやっていないから、普通の人レベルのことをやるというのなら、買えると思うのです。たとえば英会話でしゃべれるようになるというくらいのこと。ところが同時通訳として一流になるというレベルになると、努力だけではない部分もあります。その辺はヴォーカルの歌では、さらに問われますね。素質ということだけではなくて、そこでそれだけの柔軟さとか、あるいは感覚があるのかということです。

○覚悟

もっと大切なことは、そこで生きていくそういう覚悟があるのかが一番大きい。どこの世界でもそうで、才能があってもなくても一回はそこに入るのです。20代頃は何でもやりたい。歌なら簡単そうだとか、大好きだということで、そこに入る。そこで5年後10年後どれだけ残っているかと見たら、1年で1割も残らない。現実に向いていたら、歌よりももっと大切なことがあるとなってしまう。それ以上の必要性が降りてこないと、難しい。

○編集と演出

かつてグループトレーニングで私のやってきたことは、プロデューサーとか演出家に近くなりました。養成所とプロデュース、演出というのは、両立しない。養成所や研究所は、自分の地力をつけるところ、プロデュースや演出は失礼な言い方でいうと、はったることです。より力があるように見せていかなければいけない。そういう編集作業です。

ヴォーカルでも自力はどうでもいい。編集力があれば見せられる。
たとえばYMOでも、3人とも歌がうまくない。本人たちが言っている。でも声も効果音的な入れ方をしていったら、もつ。サウンドとしてしかお客さんに聞かれない。
自分の力を知り、自分たちのできる力の限界を知り、それで下手なところを見せないように、音楽の世界としてトータルでくみ上げることを知っていると、世界に通用するような作品ができる。そういうことも全部考えていかなければいけない。
それぞれの基本技術というのは、呼吸、滑舌、声量、言葉、リズム、これらはその人の必要性に応じてしか身につかない。その人の必要以上の声を与えても、ましてや声量や声域があったら、どうなるというのでしょう。音大生の発表会を見にいけばいいです。声だけを高く上げよう、大きな声を出そうと頑張っている。

○呼吸と声で歌う

そういうふうに見ていけば、ちょっとした違いでも大きい。海外なり音楽の歴史の豊かなところはヴォーカルは必ずやっています。まず歌い上げていないし、歌っていないです。そこで言いたい気持ちをきちんと置いていっている。それをきちんと置いていくために、体や呼吸が必要です。それを1オクターブ半にわたって、1分間コントロールするということで普通の人よりは、その呼吸や体のことをきちんと鍛えないとなかなか対応できない。
その必要性が1、2年でわかってから、トレーニングがスタートするみたいなものです。

本を読むと、息を吐きましょうとある。こんなことをやっているならスポーツ選手を連れてきたほうがいいわけでしょう。彼らはもっと体が強いし、腹筋もある。でも歌ってみて歌にならない。それは音楽が入っていないだけではないです。そのことと表現する世界が結びついているわけではないから。その必要性を知っていくということは、最終的には自分の世界をつくる。だから、自分の世界のイメージングがもてなければだめでしょう。

一流のものを聞いて、一流のことができなければ、当然そこに葛藤が起きます。それでいいのです。それが永遠に続くのがトレーニングです。決して明るいものではない。明るいものではないけれど、実際ステージに出したものが、人に伝わるようになっていく。どんどん声域や声量が出てくるというのが、目的としたら、それは嘘っぱちです。そんなのは使えない。

○本当のこととは

あまり本に書いてあるようにいかない。本は仕方がないのです。呼吸法からはじめて、順番に書く。新しい書き方があればいいのですが、私は会報のように書きたいのですが、会報は読者はわからない。うちの生徒もわからない。わかる程度のことをやっているわけではない。誰もがわかって、誰もができる程度のことは、世の中では何の価値もない。誰もわからないけれど、俺はこうわかるんだというようなことで初めて意味がある。レッスンもそうです。

○免疫力

トレーニングの課題として、どこかでこういうチェック項目を設けるのはいいのです。ノリのあるなしでの歌の聞こえ方も、ここだけでとってしまうとわからなくなってしまう。すーっと聞いて、心地いいか悪いかです。ひきつけられるか、逃げたいかです。

○いい声を使うこと

それからもう少しかしこまった場で出す声もあります。どちらかというと固くて、あまりいい声ではないと思うのです。こういう状況で出しますから。これもその幅しだいでしょう。
トレーニングというのは、そこより下のところでやっている場合が多いですね。
ヴォーカルスクールのトレーニングはたまに見るのですが、普通にカラオケで歌ったら、もっと歌えるのではないかというようなところを全然見ないところでやっている場合が多い。
先生と慣れ親しんで、あがらなくなって、気楽になってきたところで普通に戻ります。私は、そこまでで上達したなど、バカなことをいうなといっています。成果は、一番その子が出るところから、どこまでやったかということでしょう。その子がリラックスして友達とワイワイやっているときに出るような声を、出せないトレーニングは、基本の前提に戻して考えてください。

音大にそういうトレーナーが多いのは、そう教えられているからです。音大に入れた人は優秀だからできるのですが、相手は楽譜がわからない。ピアノに合わせるのに慣れていません。
たとえば、コールユーブンゲンや発声練習で「ララララ」と高いところまでいく。楽譜も「アエイオウ」もこれは何なんだろうと、そもそもそんな世界を知らない。だから初体験でそんなことをやるわけです。
すると、途中くらいでつっかかってくるのです。そういう人がカラオケに行ったら、そこの半オクターブ上くらいで、楽に声を出していっているのです。そうしたらそれを使えばいいという話でしょう。
もともと発声練習というのは、歌が複雑で、いくつもの音があり、音程も飛んで、離れているから、音符も難しいから、四分音符にして、音程もせまくして、少しずつ下から上のほうに広げていく。簡単に高いところまでできると、歌になったときも楽にこの声が出せるためにやっている。

カラオケで楽に出るものであなたの高い声は、この中だったら、これが一番いいと、そこから教えればいいわけです。
自分が一番歌えるフレーズをもってきて、一番歌える歌詞に変えてくれと。とにかく最高のものを見せてくれたら、それを1曲に全部に慣らす。相当よくなります。いいと思っているもので統一すれば、さらによくなる。

結局、トレーニングは2つしかない。いいものをよりよくするのと、それに対してまだ悪いものがあれば正していく。
「あ」は出るけれど「い」「う」は出ないと。そうしたら、そこを「あ」「い」などと考えずに、いろいろな音があるわけだから、それを使う。どこまではダメだけど、どこまではいいというのがあるわけでしょう。これを知る。

○感覚の拡大と繊細化

たとえば、高いところを出すと力が入る。そうしたら、力を抜けばいいでしょう。そうしたら高いところが出ずに、低くなる。2つに分けて考えるのなら、間のところに力が半分だけれど、高さも半分くらい出るところがあるわけでしょう。それは論理的に詰めていけばいい。メニューを10個くらいつくる。その辺はトレーナーがやらなくても、本人がやれるようにしていくことです。

○音の成り立ちをみる

歌えないのに歌っているとはどういうことかというと、それだけごまかしを自分の中で知らずに入れている。それをきちんと見ていけばいい。
声をきちんと握らなければいけないし、その握ったものをきちんと次につながなければいけない。

○時間の記憶と構成

日本人は、耳に関しては鋭くない。劣っているとはいいません。指揮者とかトップレベルに行く人たちがいるわけです。日本人自体は劣ってはいないのですけれど、生活の中の必要性の中にないのですね。

○音声の世界のイメージ

歌より基本にある音声の世界を勉強するということは、大切なことだと思います。
音楽から入るということは、一流のものを聞いてみて、それに引きずられるようにして入るのが一番いいわけです。それを聞いたときに高い音を聞いたところだけや、大きな声のことだけを練習するのはやめる。その音のつながりや、感覚の勉強というのを、拡大しなければいけない。
たとえばここに来てみて、このくらいの演技を先生がやっている。自分がやろうと思ってこうやる。やった本人は同じだと思っている。ところがこれとこれは全然違う。スピードが違う。でもやった本人には見えないのです。音の中でもそうです。

皆で歌うと一本調子になる。こっちのほうはすごく魅力的になっている。プロの中では16個くらい、いろいろな要素を入れているのに、自分の中では2つくらいしかやっていない。それは差になるのは当たり前ですね。そうするとその16個を見ていけばいいわけです。その16個を真似ていくのも、ひとつの勉強なのですが、本来であれば、その曲のポイントというのは、この16個の中でもここが一番大きくて、ここはこうやればこういうふうに戻ってくるはず、という流れや掛け合いを全部つくっておいて、それでひとつの構成を立てて、その上でひとつの変化が起きるくらいの可能性があるということを自分が知って、歌っていくと、たったひとつのフレーズをやるだけでも、すごく難しくなります。

○トレーニングで自由になる

ブレスヴォイスのトレーニングがあるわけではない、そのトレーニング法があると思って、勝手に修得して、こんなものは役立たないという人もいる。トレーニングは応用性を広げるものだから、そこでやったことによってバランスがとれたり、そこでやったことによって違うことに気づけばいい。私たちもよく正しいとか間違いとかいう議論に巻き込まれるのだけれど、それは使い手の才能です。

こちらができることは、日本で日本語でしか暮らしていないから、これは世界的に見ると特殊なことで、世界中で楽々と声を使っている人はたくさんいるわけです。日本人は一番使えないわけです。そうしたらここのことも一緒にやっておいて、その上で俺は日本人にこだわるといったら、もう一度、前の発声に戻せばいい。
トレーニングというのは、あくまでもキャパシティを大きくする、器を大きくすることです。だから、自分が絶対に使わないと思うところは、やってもやらなくてもいいのです。やりたければやればいい。先生がそんなことを言うなら、高音はやらないほうがいいのですねという人もいる。できるのならやればいい。そこで気が張れるのなら、そういうものも一つの発声です。

ただそれを声楽的にやらなければいけないとか、音がとれないと間違いだとかいうことでやる必要がない。もっと自由に高い声で出しているし、ささやき声も出している。ささやいた声で歌えるのかということになってしまうと、きちんと音楽という、非常に論理的に秩序だったものへの解釈です。
それに対応できるためには、それに対応できる体、あるいは感覚が必要だということです。一言だったら通用するかもしれない。でもそれを3分にわたって展開させるということを、やろうとしたら、相当大変なことです。

その大変さを引き受けることから、皆さんの基本とか条件というのは、その中に入ってくるものなので、それだけが独立してあるものではない。全部を身につければよいのではない。本に書いているみたいに10個くらいの要素があって、それぞれのトレーニングをすればトータル的に歌がよくなるということはある。しかし、この歌の出口をきちんと見ておかないと、それぞれをつけてみても、何にもなりません。
トレーニングでダメになってしまう人の多くのパターンがそうですね。腹式呼吸を身につけた。じゃあ、腹式で歌おうと。普通の状態でそんなことを考えない。

トレーニングになってしまうがために、腹式呼吸とか胸式呼吸として覚えてしまう。それから、発声法を覚えてしまう。喉を開けなさいとか、間違いになってしまうのです。出たものがよければいいというところから見たほうが、正しいこともあります。現場がそうです。実際に現場では、その人が何を考えてどこで訓練したなど、関係ない。何もやらなくても、いいものが出たら、それはOKです。

○問いをつくる

特に長くやれている人は、マーケティングをして、お客さんがこういうものを欲しているのに対応していくところがあります。
私でも本を書くときに、自分の思いだけの本ではできなくて、ちょっと入ればいいかなと。後は向こうに求められるものを書きます。読むと喜んでくれて、その代わりにお金を払いたいという人と、出版社は商売をしている。
本を1冊読んだがために、頭を抱えてしまって明日から歌えなくなる本は書けないです。本を読むと自信が湧いて、これで絶対にすぐできると思う本が求められるのです。でも、大切な本とは、問いを突きつけてくるものであると私は考えています。レッスンも同じです。
役に立つ、立たないというのは、次の問題ですから、基本的には楽観的に考えています。トレーニングでもそうです。悪いところばかり見ていってもしかたがないわけです。

○息、音色の話

いろいろな音色があります。日本人の音色は、楽器のようにひとつに決めてしまっています。そうじゃないと歌はうまくならないでしょう。決めつけてしまうから、ピッチやリズムがとれる。そこが難しいところです。
上達を目指してうまくなろうとすると、できるだけ体なんかを使わないで、口先にしてみて、きちんとピッチをとり、リズムを外さないようにして、守りの歌い方をしたほうがいいわけです。これはプロは皆知っています。体の状態や喉の状態が悪くなったりしても、そのときにどうすれば逃げられるかというのを知っています。

すごい声は出さないで出しているようなふりをして、出していないのだけれど、出たなと皆に満足させるようなリアリティを出すようなことはしています。
のばせないけれど、切ってしまって、こっちのほうが新鮮な感覚だなと思わせるやり方とか、自分の本当の武器ではないけれど、下手に思われないためのよけ方をたくさん知っている。
声楽で上のほうで「ララ」と、こんなような巻き方をする。ポップスだとマイクを使えるから、そこで勝負することをさけて、音程とメロディをきれいにとることによって、お客さんに下手と思わせないことをする。

日本人のお客さんは技術を見たがっている人が多い。カラオケになってしまうと、ひとつは声のよしあし。ヴォイストレーナーの先生で声が悪かったらしかたがないから、そうすると私はそういう声の出し方をしないのだけれど、深くしてみせた「ハイ」というような声を聞くと、この先生は信頼ができると思われる。
でもそういう声そのものの持つ要素、それから「ラララ」というような発声の持つ要素を見せてしまう。根本的に、やるほどクラシックになってしまうのです。というのは、日本人にとって、クラシックは基本のできた発声のいい人だというイメージがあるのですね。いやらしくもなりますから、とってしまった方がいいのです。それだけ声でごまかしているわけでしょう。
セレナータをイタリア人が歌う場合に、心地よくなる。歌い手が考えなければいけないのは、2つの別の部分、要は発声は悪いし、持ってうまれた声は悪い、でもヴォーカリストになっている人はたくさんいることです。基本はやらないし、声も枯らせて煙草なんかを吸っている。そこでやれている部分は、ことばや音の組み立てです。

声も歌もうまくないが、こいつが歌うとすごく味があるんだなという歌い手がいますよね。日本でもいます。そういう歌い手の多くは、日本の場合は、作詞作曲の力で成り立っている。特に詞の力で成り立っている部分も多いのです。けれど、ある意味でいうと声の組み合わせですね。
そういうものが好きな人が、真似てカラオケをやってしまうと、歌いすぎてしまって、大体ダメになってしまいますね。伸ばしすぎてしまったり、ダラダラと輪郭が見えなくなってしまう。
役者と同じで、誰でも言葉も歌も扱えるのですけれど、大切な判断の基準は、その人の世界が成立したかという見方です。声が出た、出ないじゃないのです。声が出なくてもいい。あるいはボソッとしか言わなくても、その人の世界が通用したらよいのです。

だから、音色もいろいろな音色が使えるはずです。もっと難しいのが強弱、これは英語の勉強をするとでるのに、我々が英語をしゃべっているときも、ジャズの歌い手も、ほとんど強弱をつけていない。体から強弱をつけると吐くから、息の音が出てくるのです。せいぜい唇をかんで、Fの音とかをやっているから、日本のジャズヴォーカリストは発音がいいのですが、発声というよりは、息と体を使っていないです。だから外国のジャズのヴォーカリストみたいに、腹から声が出てくるような感じがないでしょう。
皆、この辺でつくって歌ってしまっている。美人でムードの魅力で持っている。
セッション的な感覚で、音を動かすところで持っている勘のいい人もいます。その辺になってくると、音のつくり方の部分になってきます。
ベースの才能に頼らないところで変えるのであれば、体から出る声というところです。そうすると強弱のアクセントというより、息の力です。なかなか切り替わらないのです。というのは、日本人というのは、やっぱり高低で聞いて、音程をとりにいこうとするからです。


<1.声のQ&A>

Q.美しくひびく声が必要条件ですか。

A.現状からいうと、ポップスやジャズをやるときに、美しい響きのある声というのは、出せないより出せたほうがいいということですが、それは目指すべき目標にはならないと思います。
そういう人が歌う歌というのは、今皆が聞くと、たぶん古く聞こえると思います。J-POPSでデビューしても、売れない。そういう価値観のあるところでやるならよい。ゴスペルの合唱団とか、そういうものを欲しているところだったらそれはいい。ソロでやる分には、世の中はそういう動きにはなっていかない。

昔は音響が弱かったから、声を響かせなければいけなかった。それと向こうのものに合わせて歌がつくられていた。今でもあわせていることは合わせています。
向こうのものを真似て、ラップでもヒップホップでも、その感性で生きていない人がどんなにやってみても、違う魅力が出てくるのはいいことですけれど、その人に魅力があったら、何かできているわけです。あまりそこにのってしまうと、それが消えたときには何も残らない。あまりジャンルとして分けて考えないほうがいい。

Q.ミュージカルには、声楽が必要か。声楽だけでよいのか。

A.声楽の人は、高いところに関して、限界を知っています。ある意味でいうと守れるのです。ところが役者出身の人は、結構根性でできてしまい、声がかすれても演技が悪いわけではなかったでしょう。高いところは、声がかすれると、とれなくなってしまいますね。ミュージカルでは苦労をしています。

日本の場合ははっきり分かれているでしょう。音大で高い発声を覚えてきた人の歌い方と、役者で個性的で、太い声や地声は出るけれど、高い声に関して難がある人とは。外国ではその間の人がたくさんいるのです。両方できて使いわけている人や、どちらともいえない発声を持っている人を。ミュージカルの世界をみても、日本の場合は、きっぱりと分かれています。ミュージカルの世界をみても。
元々は声楽出身の人ばかりでやっていた。最近、役者、芝居ができるような人が入ってきた。その辺もおかしな話です。
本来そういうものが見えてはいけないのです。トレーニングが見えるというのは最低の歌です。

ところが日本のお客さんが逆に技術を見たがっている部分がある。何で見たがるのかと思うと、やっぱり退屈だから見たがるのですよね。
本当に声が働きかけていたり、合わさっていることに美しいとか心が洗われていたりしているときに、技術でやったら興ざめします。ところが日本では、結構そういうことをやりますね。それも演出のひとつです。それでどんどんごまかされていってしまうのです。カラオケと一緒です。
皆が普通に歌っても感動しないのに、カラオケで歌ってみるとうまく歌えてしまう。演出というのは、うまく見えるほうをやる。我々は逆です☆。

Q.声が30秒以上伸ばせない。支えがないからでしょうか。

A.ヴォイストレーニングには、チェックのことが多いです。息を長く吐いてみましょうというのも、トレーニングではない。30秒、40秒吐いたからといって、3、40秒、歌うところはないでしょう。ただ出してみたら息を自覚できる。20秒くらいできついと気づく。普段やっていても全然見えないのだから、チェックにいいですね。3、40秒も伸ばしたら、支えはなくなってしまいますね。
支えや喉の開け方は、やっているとつかめます、とは書けない。だからなるだけ、ことばの世界から出てしまったらいいです。そんなこと考えながら歌っていない。

Q.声量・声域がプロよりも劣っていると思う。

A.高いところや大きなところばかり、聞いて、そこでやれないと思っています。けれど、そんなところは問題ではない。
ヴォーカリストが息で歌っているところ、ひとつの表現は、すごく小さな声で、1音だけ出すところでもやれていない。むしろそこのほうがやれない。この声を小さくしてみて、これで皆に伝えようとすると、これだけ体を使うわけです。どういうことかというと、小さな声は出せる。でも小さな声に体や感覚が入っていなければ、その体や感覚に小さな声として、まったく表現力を失ってしまうのです。
だから小さな声でいいということではなくて、小さな声や弱い声になったときに、それが大きな声と同じだけ伝わるという状況をつけたときに、息や体が、自分でよりコントロールできていなければダメなのです。
大きな声、高い声というのは、目安です。大きな声というと体を使いやすい。小さな声は最初は体を使えないから、そこから入るというのは悪いことではない。高い声もそうで、そっちのほうが得意だったらよい。

Q.声とステージとの重要性の比率とは?

A.日本の場合は、声の比率がかなり低くなってしまうのです。ビジュアルでも感動させたほうがいいと演出や照明で感動させる。お客さんも声で聞きに来ているわけではない。そういう中で、自分にとっての声の位置づけも決まってくる。声を9割ベースにしたヴォーカリストだという人もいれば、1割でいいという人もいる。そこまで昔はヴォイストレーニングは考える必要はなかった。プロになりたい人やプロの人は、そこに対応せざるをえない。

Q.腹式呼吸が何年たってもできていないと思う。

A.腹式呼吸は、程度問題、必ずしも、日本の歌い手に必要だとは今は思わない。腹式呼吸をやって歌えなくなっているという人のほうが多い。これは相当ハードに鋭く、歌の世界を大きく歌おうと思う人にとっては、呼吸がないからできない。それで身につくことになっていくと思うのです。だから、あまり腹式呼吸から考えないほうがいいです。
ただ、体づくりと同じで、毎日何をしたらいいのかよくわからないということで、変に腹筋運動をするのなら、息を吐くことをやればよい。
私も最初はそういうことを言っていました。いろいろと考えたり悩んだりするのなら、息を吐いていろと。その方が、現実的には、体を変える要因にはなるわけです。

ただ、それは、日本人がそこまで音声を小さい頃から出してきていないからでしょう。たとえば、私は8時間くらいしゃべり続けたりするわけです。レッスンはずっとしゃべるわけではないが、そういう毎日を小さい頃から送っていたら、声の問題はほとんど日常レベルでは解決しているわけです。それが第一のことでしょう。

Q.3オクターブを5オクターブ出るようにしたい。

A.5オクターブ出せるようにするといっても、歌で5オクターブはないでしょう。マライア・キャリーは特殊な声で7オクターブ出していますけれど、あれは高い声を出しているだけで、全部歌っているわけではない。
私は半オクターブで4フレーズ扱うのを基礎と思っています。問題は自由自在に出る声よりも、どんな編集をするのかということです。
知っていてほしいのは、表現というのは限界があるから定まってくるわけです。ここまでしか声が出ないとか、私も本で、あれだけの中に書かなければいけないから、出せるのです。どれだけでも長く書いていいですよといわれて、期間も50年といわれたら、そんなものは書けないです。

すごくたくさんの声があって、何でも出せて、しかもオクターブも自由自在になったら、それをどう作品にするのかといったら、天才的な頭脳かコンピュータでもないとできない。だから、自分が今の声を持って生まれてきた、使ってきたというのが一番のヒントですね。


<2.歌のQ&A>

Q.即興力は、何で鍛えられますか。

A.私はどこに行っても、全部即興で、話す内容は考えないのです。
10時間でも喋れるといったら、結構驚かれる。ところが向こうに行ったら、高校生で30分くらい話せるのは当たり前です。もう小さな頃から、2、3歳頃から、これについて君の意見を言ってごらんということを、言えなければいけない。
そういうことで、とにかく喋ることをきちんと位置づけるという訓練をやっているわけです。だから、そこでの記憶力が磨かれる。
音というのはまず記憶力が必要です。時間の中に描くわけでしょう。こういう曲を聞いていて、美空ひばりさんなら、3回聞いたら全部覚えてしまうというのです。少なくとも1回聞いて、30秒くらいたったときに、もう一度同じような記憶がなければ、次にどこに展開してどう戻ったか、何もわからないですね。

今の若い子は、曲を聞かせて、今の歌詞の内容は何だったとかいうことも大して聞いていない。聞きにくい歌詞は多くなったのですが。昔は1曲聞いたら、その歌詞の内容くらいは把握していた。今はテロップがあります。テレビだってテロップがないとわからない。それだけ身近になったといえば身近になったのですが、音の記憶力が育たない。

音の集中力がなければ、その演奏を重ねることができない。AからBにいくときも「タタタタタタタ」という音が出るということは、その前の音がちゃんと積み重なっているから、次にいけるわけです。
話しもそれに近いです。皆に10個くらい質問を書いてもらう。書くのは簡単にできる。ところがその10個を記憶に入れて、並び換えて、どこかで格好よく言ってやろうといっても、普通の人には相当練習が必要とされます。それが音声の世界です。
お笑いの人はできます。20分くらいやる。それをやるのに2日くらい寝ずに覚える。私でも司会をやるのに、5分のことを絶対間違えてはいけないのなら、30分くらいかかります。そういうことを日常にしていく。声の世界も音の世界なのだから、日々変わるわけでしょう。

Q.トレーニングせずにプロになれる人は何が違うのか。

A.役者やヴォーカルには、結構わがままに生きている人がいます。日常的にそれだけ大きな声を使って、喧嘩を売りまくってきた。ボクサーではないけれど、ヴォーカルも一歩間違えると、人に迷惑かけるだけの人がそういうエネルギーを芸のほうに向けるといい。
逆におとなしく、周りからチヤホヤされて育ってしまうと、声は難しいですね。
モデルの声は悪いです。女性は身長が高いと、日本では胸を張れないから、猫背になってしまったりする。きれいなら、皆に見られるから、声は出さないのですね。すると、歌を歌わせても難しいですね。他の人よりも声を使った回数が少ないのです。
しゃべらなくても周りが全部やってくれる。皆が見ていてチヤホヤされてきた。そうでない人はアピールし、がんばらないと、世の中うまく生きていけない。声をたくさん使わなくてもいいけれど、自分の声に対して、デリカシーというか、そういう神経を持っていないと、最終的には難しいですね。それが体に対する関心にもなるし、呼吸に対する関心にもなる。

Q.絶対音感をつけたい。

A.絶対音感はいらないです。得てもいいのですが、音程がずれているのがわからないのは、相対音感の問題です。絶対音感があっていいのは、音楽を聞いたときに、アレンジャーとして書きとめたりするくらいですね。歌うのには必要ないです。クラシックの人でも持っていない人はいくらでもいます。

Q.音楽的に素人だが、歌えるようになるか。

A.音楽を得てこないにかかわらず、ヴォーカルをやろうというのは、本来は無謀なことだけれど、結構、多いのです。たとえばバンドと合わせないでテンポ感がとれること、ベースやギターだったら、自分で弾いてテンポが崩れるとしたら、プロになれない。
ヴォーカルの場合は、のってしまえるから、のっかることだけを覚えて、自分でやったときにはとれない。それはセッションできる能力以前ですよね。指揮者がいなくても4人くらいだったら、ピタッと合わなければいけないわけです。本当の基本というのはそういう部分なのです。学校でやることというより、音楽にどういう耳を持つかです。

Q.いくつもカルチャーセンターでヴォイトレを受けたのだが、自分の力がわかりません。

A.カルチャーセンターやヴォーカルスクールでやっているようなことは、わかりやすいでしょう。誰でも高い音が出せますとか、誰でも音域が広がりますとか。仮にそれが本当だとして、誰もがそうなったとしたら、その時点で価値がないわけでしょう。最初からそんなものをやる必要はないわけです。
俺がやったら俺だけは天才だけれど、他の奴がやったら間違えてしまうということをやるしかない。オリジナリティというのはそういうものです。
誰かが長渕さんみたいに歌うと、あれは長渕さんみたいだ、真似だといわれてしまう。彼がやったら本物と許されてしまうわけでしょう。自分にとってだけの正解をもつことが全てなのです。

Q.スクールでリズムトレーニングを受けたが、効果がない。

A.リズムに合わせて強弱をつけて、ノリをよくするなんてことで終わってしまう。教科書としてはよいのですけれど、現実的にプロは、こういう中ではやっていないです。
リズムに合わせなければいけないということで、すでに間違い。バンドでアンサンブルにあわせて声を出しましょうと、学ばせている。スポーツでも、どこに音を聞いてスタートしましょうという世界があるかということです。それが体に入っていない以上、意味がない。
チェックということで、そこまで遅れているよということを知らせるのならいいのです。けれど、それがトレーニングだと思ってはだめですね。

Q.バンドで長くやっています。何が歌に足らないのかわかりません。

A.バンドでやっていたら、バンドを外して、マイクもとって、それで成り立っているか。成り立ったところで、高いところでは、もう少し自分の声で厚みを加えたいから、ギターを重ねてみようとか、自分のリズムをより拡大して伝えたいからドラムを入れようとか、そうやって成り立つ。そのプロセスを皆、外してしまっているからわからなくなってしまうのです。
声ひとつでやれば、すごく明確になっていきます。歌でもそうです。誰かの歌みたいなものにのっかってしまって歌っているからわかりにくい。もし言葉でしゃべって、この言葉で伝えようとしたら、こういうふうにしゃべるぞと、ここまでの歌詞のことなら、こういうことを言い尽くすぞといった、呼吸とか間合いとかを忘れないように歌おうとしたら、よいそのメロディや高いところとか、呼吸とかがうまくいかなくなります。ということは歌えないということなのです。

Q.音の世界と声やヴォイトレの関係は。

A.どれだけきめ細やかに繊細に見ていくかということです。それがどんなに見えていてイメージできていても、まだです。
たとえば一流のピアニストはそれが見えると思うのです。ところがヴォーカルは一人ひとり声が違うから、自分に移し変えにくいのと、言葉がついているから、この辺が日本の楽器の人は、音楽的にはアドバイスできるのですけれど、ヴォーカルのアドバイスのできないところです。
ジャズのプレーヤーは非常に高いレベルでやっています。なぜ、あんなヴォーカルを許すのかなといったら、他にいないというよりもわからないところがあると思うのです。

言葉や動きがついていて、お客さんを説得していたら、音の世界をとばしてみてしまう場合が多い。だから、実際にはセッションができていない。伴奏したとおりに歌っているか、伴奏を無視して歌っているか、どちらかですね。
ベースとギターの掛け合いとか、トランペットとギターの掛け合いとかやるわけでしょう。あれと同じようにヴォーカルが入るというのは、本当は音楽の世界としては別々のものですよね。

Q.息が吐けると、歌えますか。

A.言葉も相当、感動させられるわけです。言葉でさえ感動させられない人が、歌でというのは、よっぽど音楽の才能がなければ難しいですね。その逆の人は、ヴォーカルに向いています。だから、ベースにおいていたのは、バランスです。日本人ということであまりに声がかたよっているから、そうでない民族はどういうふうに知覚しているのか、そこのところをやってみようと。
我々は息を聞いていない。日本人のヴォーカルはほとんど息が聞こえないでしょう。今、デジタルで加工しています。彼らの歌はジャズなんか聞いても、深い息がたくさん入っています。
息のトレーニングをしようと考えるより、自分がきちんと歌っていて、向こうのプレーヤーに評価されるころには、10年後には、そういうものが混じっていると思えばいい。何をやるかということではないのです。最終的にそういう歌になるためにする。息を入れたらいい歌かというと、そうじゃないでしょう。別に息を入れたくて、息を入れて歌っているわけではないのです。気持ちを入れたり、そこで歌に濃淡や色艶を込めると、そこに息が出てしまうわけです。

Q.向こうのものでないもので売っていきたいのですが。

A.我々は、外国人の感じ方と違う。けれど、だからといってジャズで、サッチモでもピング・クロスビーでも、ああいう声を聞くなり、いいなと思うとしたら、それは国を越えたものがある。そういうものを自分の中に見出していくのが、大切なことです。
それと自分の心地よさが必ずしも一致しないのが難しい。日本のヴォーカルでもほとんどそうだと思います。自分の歌いたい曲とヒット曲は一致していない人も多く、それが一致している人は幸せです。

Q.体が固いし、肩に力が入ったりとか喉に力が入ったり、息が続かない。

A.体が固いとか、肩に力が入るということで、それは努力目標としてはいいことだと思うのです。体が固いということがわかれば、柔らかくしようと何かします。ここに、すごく体を柔らかくする方法や、機械があるのではない。その辺は整体やフィットネスのほうが、整っています。そういうことの専門ではないです。体を柔らかくするとか、股関節をやわらかくすることが、絶対にヴォーカルに必要とは言えない。しかし、声を出す条件でなくてもやってみればよい。これまでの自分の邪魔を解放する手段となるからです。☆

Q.特に他の人より体が固いというわけではないのですが、ときに固くなってしまうのです。それを固くならないようには、ストレッチはやっていますが、なかなかうまくいかない。

A.体というのは、やったらやった分だけ変わります。特に何もやっていない人は最初の1、2年は早いですね。これはスポーツを考えればいい。アマの平均まではいく。ところが、そこから先というのが難しいのです。そこに相当な修練があったり、緻密な計画づくりをしましょう。

Q.感覚や感性を刺激して表現力を伸ばしたい。

A.感覚や感性というのは、簡単そうで難しいのです。簡単というのは、しゃべっているうちに私のが伝わって、次の日から変わってしまう人も、一人くらいはいるでしょう。それから5年やっても、あまり変わらない人もいる。
最初は体づくり、体を変えてみることからやるのです。けれど、大切なのは、感覚とか感性とかで、そういったものは、10年20年生きている中で、基本的な考え方のベースができてしまうのですね。それは躾であったり、学校でいろいろと経験したことであったり、いろいろなこと。それを打ち破るのが一番難しいですね。だから、反発や反抗も大切。反面教師も必要なのです。特に、いい人には不可欠です。

Q.トレーナーです。相手をリラックスさせるのに精一杯になります。

A.同じことはヴォイストレーニングでも行われています。こういうところに来て、いきなり歌ってくださいとやるみたいなものでしょう。準備として体を柔軟に、発声練習もしないと、歌えないでしょう。
レッスンでもそうかもしれませんが、最初はどうしても緊張してしまう。その緊張した段階で、楽譜を渡されたり正しく歌いましょうということは、体のほうから見たら、状況の悪いところです。
本来、日常会話で我々はしゃべっています。こういう声ではなく、もう少し呑みながらでも喋っていて、打ち解けたくらいになったときのやわらかい声や楽な声というのがあるわけです。それは別にトレーニングしなくても、本人が意識しないで出ているのです。

Q.まねないで学ぶ方がよいのですか。

A.演技でいうと、たとえば、泣く演技というのを最初やるときは、号泣から入るのです。思いっきり泣きまくる。皆さんもやってみればいいと思います。怒るというなら、体中使って、駆けずり回って怒る。何がそんなに憎いのかというほどのことをやっておかないと、目ひとつとか口ひとつで、怒りや悲しみを伝えることはできないです。
役者は顔だけで悲しみを伝えている。それを真似てやることはできないです。というのは、その目の皺ひとつのところにも、全身の怒りを結びつけた経験がなければ、そこだけ動かして、怒りの目を出すことはできないですね。結びつける経験を積むのがトレーニングです。

Q.自分の声は歌に向かないと思うのですが。

A.声質というのは、初歩的なことでは、気にかけないこと。腹式呼吸がしやすくなるための体づくりとか、滑舌とか母音、発音矯正、声量、リズム、コード感みたいなことは、本を読むと書いてあることです。でも、本を読んでみても変わらない。たぶん、それぞれの目的に対してトレーナーについて、仮にマスターできたとしても、歌は下手には聞こえなくなるだけで、魅力的なものになったり感動できたりするものにはならないです。そこがカラオケ教室と現場の違うところです。
現場というのは、それ以上のことを求められるのです。こんな問題でなく、聞いているお客さんが感動して、お金を払ってでも、友達を連れてきてまた来たいと思うかというところで勝負します。すると声だけの問題じゃなくなってくる。

Q.ミュージカルに進むための勉強は?

A.日本では声楽の延長上にミュージカル劇団などがあります。感動する人もいる。そこはそこの評価の基準がある。そこに入りたいという人に対しては、それに合わせたトレーニングをします。それは声楽中心でよいでしょう。基準が声楽ですから。

ただ本当の意味でいうと、それは本当の意味の個性や、その人の持っているものとはちょっと違う。そういう違和感は常に感じています。
音大を出て、力がついたら、四季に入れるでしょう。四季のトップクラスの人は、吉田美奈子さんやサンボマスターのように歌えるかというと、勉強しすぎてできないでしょうね。そこが日本のおかしなところです。
勉強するということは、それだけ応用力がついて、どんなところの現場にいっても対応できることです。そうでなければ、自分の世界をコツコツと深めて、理解できる人の中でやればよいわけです。

Q.ジャズをやっていますが、店になじめない。

A.ジャズの歌い手は、やっていく場があるからそうなるのですが、その場自体が結局ゆがんでいるわけでしょう。
ジャズというのはフリーなもので、オリジナルに新しいものをぶつけて、加工していかなければ意味がない。
「ミスティ」とかのヒット曲を、ピアノの伴奏に合わせて、しっとりと歌うというような歌い手や客が多くて、店もそんな感じを求めている。
年配のジャズ愛好家のプレーヤーが、若い子を入れているスタイル。それなら、ヴォーカルはいらない。バンドの中で楽しんでいる本場でも、MC代わりか、ビジュアル代わりでしょう。
バンドは、ヴォーカルが歌うとき、つまらなくしています。インストをやるときはのりまくる。というのも、日本のヴォーカルにそこまでセッション能力のある人が、あまりいないのですね。
表面的には、きれいに歌ったり、美人で、お客さんを呼んだりするにはいいのです。けれど、そういうものを本当はぶち壊していかなければいけない。

別の要素が強くなってしまうけれど、音楽自体もぶっ壊していく。声が少々だめでも、1オクターブで、ビブラートもかからなくとも、言葉の感性と、音楽のパターンを入れていると、フェイクができる。それでお客さんが、声量やボリュームがあると聞くわけでしょう。その聞いた世界が真実なのです。
本人がどのくらいの声を出しているかといっても仕方ない。でも歌ってみて退屈でしょう。
外国のはちょっときついが、日本の歌はいい味を出している歌い手もいます。それは世界観、その人の得てきた音楽だからです。

Q.現実と理想をどう結びつけるのか

A.大人になってから、急にたくさん歌おうとかたくさん喋ろうとすると、すぐに喉にきてしまいます。
本来であればワークショップのように、子供の頃にかえれればいい。
滑舌の問題でも、実際に今の舞台の中で、滑舌が先に必要とされるのは、アナウンサーとナレーター、声優。厳しいのはお笑いです。2回ポシャッたら、厳しいです。だから直っていきます。その必要性があるから。
出た頃は何を言っているのかよく聞こえないのに、ヴォイストレーニングをやって、そこで直るのではなくて、有名になってくると直ってきます。まわりのレベルが高くなってくる。

その場に身を置くことが、ヴォイストレーニングとしては効果のあることと思ったらいい。どんなに歌がうまくなって、声がきれいになって、ヴォイストレーニングで歌が歌えるようになっても、お客さんはそのヴォーカルを必要としません。すごいのか面白いのか、何かでないと。
人はすっきりとしたくて来るのでしょう。自分でカラオケで歌えるのに、その歌をそれっぽくヴォーカルに歌ってもらうことなど、友達でもなければ必要ないわけです。それをどうやっていくのかが、一つの世界観です。
そのことに対して体や自分の基本技能が劣っているということで、走ったり鍛えたりする。ヴォイストレーニングもそのレベルのことです。

Q.自分はプロとどう違うのか知りたい。

A.現実の場を見て、でも自分には歌えないと。そうしたら彼らにあるアンテナは何なのかと、結局、音の中の世界でしょう。音が働きかけてくるか、働きかけてこないか。
ヴォーカルの場合は、そこだけじゃないから難しいですね。楽器の場合は本当に音で見ればいい。その人の何も見なくても、聞こえてくるものがよければ、どんな格好をしていても、どんな風貌の人が弾いていようが、それは認められる。けれど、ヴォーカルの場合は、それまで含めてひとつの魅力です。もしかすると、声は大したことなくても、売れっ子になる人もいる。感動させることができる人もいる。

Q.歌のよしあしの絶対的基準は?

A.行き着くところに行き着いたら、音の流れなのですから、心地いいと感じたら、自分の免疫力が増すわけでしょう。☆
聞いている人が、元気が得られたり、疲れがふっとんだりする。
今のヴォーカルは必ずしもそうではない。
私は日本ではあまりライブハウスに行かないのです。その時間まで待つのに疲れるし、聞いて集中するのに疲れるし、出たら悪いかなと、気を使って疲れるし、いいことがない。
自分が感動する、いいなと思うことが一番のベースです。
それを自分で置き換えてみたらどういうふうに出てくるのか。置き換えが必要ですね。音の中でたくさん試行錯誤しておくというのが一番必要だと思うのです。そこに何が見えるかという、そこでの世界が一番のヒントですね。
だいたい歌を歌うというかぎりは、何かで感動して、何かで心動かされている。ただ、それを自分がやったときに出ない。同じものは絶対に出ないです。そのレベルのことでどう違うものが出てくるかということを練りこんでいかなければいけない。

あまり複雑にしないほうがいいです。正解があるとか、正しいとか間違いとか、効果があるとかないとか、そんなレベルのところでやっているようなものは、人様に働きかけません。感動を与えるような歌が歌いたいというのも、目標にとらないほうがいいのです。その人の集中力や気合、生きている姿勢が人並みを超えたときに、伝わります。

Q.誰よりも長くがんばったら、プロになれますか。

A.日本人のヴォーカルはどうしても頑張りが多いのです。さらに、日本では、人情ものとか不幸な生い立ちとか、感動話とか、歌に必要のないことが入りすぎる。私は歌一曲、その中の声だけで、判断したい。トレーニングだから、そういうことでします。でも他のものがバックグラウンドとしてあるのは、確かです。
それは人間性がいいとか教養のある人とか、そんなことは関係ない。何を実績として積んできたかということです。
それに対して、呼吸や滑舌とか、声量とか、言葉やリズムというのは、楽器を弾くための技術までも必要ない。日常の中にそのことに対して、神経をきちんと使っていれば、ある程度はできるレベルですね。
そこを間違えてはいけないと思うのです。
楽器というのは技術が絶対に必要なのです。外にあるから、自分が手を動かすようには動かない。ピアノを弾くのでも、体と常に結びつけていなければいけない。
ところが声や歌は、歌はそこまでではなくとも、小さい頃から扱っていて、無意識に相手と会話をして、相手の声を受け止めている。歌わなくても感動させることはできるわけです。
そういうことにあまり敏感ではない人が、ステージで歌を歌い上げて感動させられるかというと、役者とこれは似てきますけれど、難しくなってきますね。

Q.一生懸命歌ってきましたが、結果が出ない。

A.ヴォイストレーニングの中で、そこまではあまり扱えない。扱ってしまうとまたややこしいことになってしまう、というのは、その人が一生懸命しているから伝わると、今度はそっちになってしまう。歌謡教室やゴスペルに多い、皆で力を合わせたらとか、皆で楽しくやれれば、一生懸命やれば伝わるというのなら、高校生の文化祭のレベルです。
ただ人間は、集団になって一生懸命やっていると、それだけで相手に対して働く力があります。勘違いしやすい部分があります。ただ、その人と一緒に生きている周りにしか波及しない。

皆さんが50年前の全然違う歌を聞いて、それを一生懸命やったからといって、レベルがよほど高くなければ感動しない。
トレーニングはそのレベルに対して設定しなければいけないと思います。それが日本の場合は、あまりにもなされていないですね。よしあしはありますが、今のステージはほとんどそうですね。
自分たちが楽しければお客さんに伝わるというのは違う。そんなことを言っているから、お笑いの人たちに勝てない。結果として自分たちは楽しくなる。そこでそんな簡単に、一つひとつのステージはできるものではない。一生懸命やればできるものではないところが、難しいところなのです。いろいろな能力が必要です。一つの能力をつくっていくということは、並大抵でない。

Q.ベルカント唱法が正しい発声ですか。

A.ベルカントとか声楽の勉強をする必要があるのかということも疑わなければいけない。そんなものはなしで、ほとんどの人は歌っているわけでしょう。ただ、それが歌えないから、それと同じだけの最低の声を勉強するのに、たとえばいろいろなものをやっていく。
たとえば声を丁寧に扱うというために、声楽をやってみたら、最初の「ア」と出すところから注意をされる。こんなに丁寧にやらなければいけないのだなということを勉強したのだったら、それはそれでひとつのキャリアとしていいことです。

Q.息の強さは声の高さと関係ないと思うのですが。

A.私も、きれいな声で朗々と喋っているわけではない。何かを皆に伝えたいと強く思ったときには、息が強く出ますよね。
高い声は、息を吐くことではなく、声帯の周波数を高く、振動数を多くすればいいなどという。実際に小さくても高い声が出ると、理論などなくてもわかり切ったことです。人間が人間と接してみて、そんな理由でいちいち感動したり、興奮しているわけではない。伝えようとしていると思えば、こちらも聞くわけですね。そのときに高くなった声に息が混じっていたり、その声は大きくなっていると同時に、高くなっているわけです。

発声の原理から見ると、高くなることと大きくなることは違う。周波数のサイクルの長さの問題です。でもそういってもしかたがない。実際に生活して、高くなって大きくなって、実際に体から出る声にひきつけられて、それが重要だと思って聞いてきた。そういう声に心溶かされ、そうでなくて声には反発を覚えるというような、そういうものがたくさん入っている。そうなって文化になる。

Q.コーラスを指導者として、納得できないことが多い。細かいところもこうじゃなければいけないというのが先にくる。15、6歳の時期にどう与えるべきか。

A.私は20歳以下はとらず、20歳になってからきてくださいといっていました。ただ十何年前に、どうしてもという高校生がいて、別に年齢ではないのだろうと、開始してからずいぶんと接しました。
あまり自分が正解を持つと思わないほうがいいと思います。発声の仕方にも、教科書的な答えというのがあります。というか、おわかりだと思うのです。それを実習的にやってみるのも悪くはありません。ただ、それが全ての目的ではないと思います。

私自身は、イタリアのベルカントを目指させるわけではない。ただヴォイストレーニングというと、どうしても喉を開けるということ、美しい響きというようなことを要請されるのは確かなのです。
日本はどうも、ストレートにウイーン合唱団を目指しているだけで、合唱の先生でも、合唱団自体がファシズムだという人がいました。自分が何かこういう声にさせようと思って、相手に接すること自体がよくない。呼吸をコントロールすること自体がよくない、そういう部分もあると思うのです。

相手はいろいろな声を持っていて、たまたまそれがベルカントとかウィーン少年合唱団から外れるからといって、それにこだわること自体がおかしい。音大はそれをやってきたところです。とはいえ、教育というのは、ある程度そこを持たないと、仕方のない部分があるのです。

上達したいという人に、上達はない。一人ひとりのよさがあるから、それを自由にやればいいということになってしまうと、自由にはやれるかもしれないけれど、だからといって、社会的に役立たない。フィードバック、見返りも何もなく、やれる場もなくなってくる。そこには何らかの基準がある。それを本人が選ぶまでの間というのは、相手を肯定することです。ワークショップをやるときに、声の小さい子は小さい、君の声はこういうふうに出ているというところから、スタートする。カウンセリングの声ですね。
自分がどういう声を出せば、相手が一番しゃべりやすくなってきて、それに応じたら、向こうは開いていくのかということです。そんな状態の子に、「ドレミレド」をいきなり歌えというのは、無理な話です。

Q.トレーニングの目的と根本的な考え方を知りたい。

A.トレーニングの目的は、自分が見失ったというよりは、元々見なかったものを、きちんと見ていこうということです。見えないものが必要なのかどうかはまた別の問題ですね。たとえば演奏を聞いていたときに、これはリズムがしっかりしていないなとか、声がしっかりしていないなとか、自分のことも、他の人の演奏を聞いて、足りなさを感じるのなら、それをしっかり出せるようにするというのが、トレーニングの一番ベースです。
トレーニングの根本的な考え方は、長くやっていくのに必要だということです。今やっていることでも5年後10年後できなくなるかもしれない。もうひとつは過度な活動のためですね。ときとして、実力以上のものを要求されます。それに対して声を守るということ、それが必要です。

Q.理論は必要ですか。

A.プロの人が来たら、普通に聞いたらうまいですが、拍手をしたいくらいにうまいほどでないのは、なぜかということをみる。自分の感覚だけでいったら相手も怒りますから、ちゃんと理屈づけて言わなければいけない。その辺で、音楽の構成レベルまで広くみます。
私は人に教えなければいけないから、理論とか本とか読みました。けれど、基本的にそれを教えているつもりは全然ない。ただし、理屈をもって反発してくる人に対して、知らなければ答えられないという、トレーナーとして必要なことですが、実際にはそんなものは何もいらない。
いらないというのは、音楽というものが心地いいものであれば、心地いいように始まって、心地いいように終わる。何かしらドラマを起こして、ひとつの終結があるという、当たり前のところなのです。それをきちんと見ていけばいいということです。

Q.歌の構成、展開とは何か。

A.全体的に見れば、理屈とかコードの進行もわかってくる。
Aで何かをやったとする。そのことをすぐに移ったのでは客はわからないから、もう一度繰り返してみる。2回繰り返すと、客のほうは飽きてきたと、そろそろ次の展開にいくのではないかとかいうふうに考える。そこでBが来るわけです。
Bが来たら、このBが2回続いてもいいけれど、きっとAに戻るのではないかと客が見るから、Aに戻るわけです。
そういう感覚的な掛け合いができていないのに、メロディがABCDとなっているからといっても意味がない。日本の場合はそういう場合がほとんどです。
客は3番で飽きているなら、2番でやめるべきだという、そういう判断がないのです。
この国の場合は、それは自分が何をなしているのか、全然わかっていないのです。
もの真似にしかすぎない。たとえば、「ドレミファ」となったとする。「ファ」、この音がすごく新しい音だということに感動しなければ、この音は出せないのです。

「ラララ」というと、どこが中心かわからないから、大声でどんなに怒鳴ってみても、怒鳴っているとか頑張っているのは伝わる。けれど、音楽として、音としては聞こえてこない。そういう線がある。そういう線が構成をとっていて、聞き手の中で同じものがつながったぞ、次に変わった、元に戻った、こういう掛け合い、これはドラマでも同じです。変化を見せるためにどうするか。というと、安定させるところが必要なわけでしょう。
そういうことを説いているのが、理論であったり、コードの循環です。
そんなものを勉強しようがしまいが、本当は表現ということを考える。そのデッサンが、一番日本人に難しいのが音の世界なのです。これが一番難しいのです。空間の世界、こういう紙の世界だと、我々日本人はすごく得意なのです。この紙は色が違うといっても、皆に分かります。でも、同じホワイトではないかという人もいます。

Q.音の世界とは、どういうものでしょうか。

A.たとえば、このくらいの人数だからこのくらいの大きさで喋っています。けれど、この声の大きさは、2人しかいないときと、50人いるときと違う。自分が最適にどのくらいの声を出せばいいのか、自分が出したときに認知できていなければ、音は扱えっこない。そういうことも含めて、音声の世界です。

Q.客観的な能力をつけるには。

A.トレーナーが必要なのは、客観性です。私も自分の能力は信じていますが、限界も知っています。科学的なことでの研究はやっている。根本的に磨くのは、自分がどう感じるか、周りの人がどう感じるかということです。自分が感じるだけではなく、ライブを聞いているお客さんの中で何が起きているのか。
若い人が集まっているライブで、一番後ろで見て、自分は感じなくても、客がどういうふうに動かされているのか、感じてみます。
ここに来る人は、私に歌うわけではありません。自分より年齢の若い人や同じ世代に歌う人が多い。10代の人に、こちら側の発声観を押し付けても、だめなわけです。

トレーニングで間違うことはなくとも、トレーニングのために狭くなってしまっている。トレーニングというのは、視野を広げるためにやるわけです。歌でもそうでしょう。難しくするためにやるのではなくて、歌を自由にするために、やるわけです。
その自由さがなければ、歌うほうは堅苦しくてたまらないです。歌で感動させたいと、皆簡単にいうのですが、感動メインなら、何も歌を使わなくてもいい。歌を使うとしたら、普通の言葉で伝わらない、抱きしめても伝わらない。それ以上のものが歌において伝わるということで、はじめて歌の意味がある。第三者に時空を超えて伝わるほどのものを求めるならです。☆

●Q.レッスンでどんなことをやっているか、見学したい。

A.個人レッスンは皆バラバラ、10人いて100通りのことをやっています。見学したときにはそのうちの一人ですから、必ずしもその人に合っているかどうかの判断にならない。どんな雰囲気でやっているのかさえも全然違います。笑いながらやっているのもあれば、怖い顔でやっているのもある。具体的に、それを知ったからといって、あなたとそういうふうにやるとは限らないから、なかなか難しい。

研究所に入る条件は、特に設けていないです。どこでもオープンにしている。ただ、こちらもいろいろな人たちを見てきましたから、当人が望むことを、こちらが叶えられないようであれば、お断りしています。何にしろ続けることが条件です。もったいないと思うからです。
研究所に入らないとできないというわけではないですが、最高の環境として使って欲しいのです。

●Q.声を深く出すというのは?

A.深いポジションで声を出すということも、具体的にどういうことでもなく、そうなればなるということです。しゃべっていると、私はそういうところになると思います。疲れてくると体を使います。あまり体を使ってやると、圧迫感があります。目標を明確にしていくことが第一だと思います。

●Q.うまくならなくて、声を聞きたくてきた。研究所について知りたい。

A.ホームページの感想は10年くらい前に、私は声で頑張っていた頃の文章です。今はずいぶんいろいろなスタッフやトレーナーに預けてきました。自分の才能を使うのに応じて、才能のある人とやったほうがいいからです。これからは、後進のトレーナーの指導もあります。

生え抜きのトレーナーや私自身がやっていた体制から、今はどちらかというと、日本の中で私が頼みたい人にやっています。私よりもずっと才能がある人に来てもらっています。その辺がスタンスとして、変わってきました。
前はいろいろな人とまじって、そこから自分のオリジナリティを知っていくという考え方だったのですが、だんだん学校・サークルみたいになって、先生を増やしても、あまりクリエイティブな場ではなくなってきた。そこで大きく変えたのです。ようやく個人レッスンに変わって、来られなかったプロや年配の人も増えました。

学校もたくさんできた。安くやってくれるトレーナーもたくさんいる。カルチャーセンターもいい先生がたくさんいます。ワークショップで声のことをやっている人もいる。ここにくる前に全部やってきてもよい。そこで足りないというのであれば、使いようもわかりやすい。
優秀な人ばかりをとりたいわけではない。優秀な人というのはどこでもやっていけます。しかし、どんな人にもトレーニングの成果を出さなければいけないと思います。
どこでもトレーニングといっているものの、相性や考え方、やり方とかいろいろなものによって、必ずしも成果が出ているわけではない。ヴォイストレーニングというのは、非常にわかりにくいものです。何をもって成果というのもわかりにくい。求めるレベルが低いから、すぐに成果が出るといえるのです。

●Q.トレーナーになりたいが。

A.トレーナーの面談を毎年やっています。5、60人、近く来ます。一人もとれないときが多い。2、3年に一人です。せっかくとった人は優秀だから、2、3年で留学してしまいます。若い時期に来ていただく。その2、3人を見つけるのに、本当に難しいです。ほとんど何をやってきたのかという人ばかりです。
目的が高い音をとろうとか、大きな声を出そうとやっているわけです。皆さんの目的がそうだったら、それは音大生が全部やっています。だからといって、歌を評価できるのなら、彼らがどんどんデビューしているわけでしょう。
NAK044(0511説明会)


■チーフトレーナーの一言アドバイス 
自分にあてはまるものをチェックしてみましょう。


<発声>

○体調にしても、お腹の使い方にしても、大きく姿勢が関係している。正しい姿勢で、自然な呼吸、自然な歌い方にしていきたい。

○息を流し続けること。聞いたメロディーを正確に歌えない。聞く力を鍛えていくこと。体を使って声を出していくこと。

○姿勢よく。あごを引きすぎないこと。斜め上に向かって歌っていくこと。高いキーで歌わなくていい。自分に合ったキーで、深い声を出していくこと。


<せりふ>

○発声練習、ことばのトレーニングの後に、フリーに話してもらう。もともとの声のよさを何とかして、普段のトークに生かせるようにしていきたい。

○座ってセリフを読まなければならないので、しっかり重心がとれる姿勢を考えること。床にしっかり根を張って、深いポジションから声を出していくこと。

○「オ」のひびきがいい。「イ」「エ」のひびきが浅くなる。「オ」に合わせていくこと。リズム良く文章を読んでいくこと。リズムの中から自然な声が出てくる。

○吐くことを意識していくこと。まずは吐いていく。体を固めてみたり、息をあまり吸わなかったり、試してみるのはいいことだが、正しい方向で試していくこと。

○あらゆる状況、設定をイメージして読んでいくこと。気持ちを込めていくが、気持ちの変化も出していきたい。もっと想像力を働かせていくこと。

○舞台をたくさん見ること。そしてできたら、自分も舞台に立つ環境を作っていくこと。今の仕事も大切にしつつ、オーディションも受けていくこと。

○歌詞を朗読する。雰囲気で読まないこと。気持ちは込めるが、淡々と読んでいくこと。映像が思い描けていないので、もっと想像すること。

○話すことだけではなくて、身体表現としての役者のトレーニングもしていくこと。体を使って声を出すこと。体を自由に扱った上で声を出していくこと。

○しゃべり出しのテンションが定まらない。なんとなくではなく、意思を持って、スパッと出ていくこと。詩の朗読は慣れないかもしれないが、まずはたくさん読み込んでいくこと。読み込んでいくうちに、いろいろなことが見えてくる。

○丁寧に一音一音読んでしまう。一つの息の流れ、一つのテンションの流れで読んでいくこと。古語の日本の詩はひびきを楽しんでいくこと。

○発声のトレーニングでは、強く、深く声を出すことを意識していくこと。朗読では、いかに気持ちを込められるか、その世界に入ることができるのかにトライしていくこと。

○文の最後までテンションを切らさないこと。そしてそのテンションのまま、次の文につなげていくこと。リズムよく読んでいくこと。

○いい声は出ている。気持ちを込めることに慣れていない様子。深く考えて、リアルな気持ちを作っていくこと。

○低い声を意識していくこと。普段の声とトレーニング時の声と、だいぶ違うので、統一させていくこと。頑張りすぎなくていい。丁寧に声を出していくこと。

○気持ちが以前よりは、前に出るようになってきている。ひとつのセリフに対して、何十もの設定を常に考えていくこと。引き出しを多くして、表現の幅を広げていくこと。

○滑舌を意識しすぎないこと。逆に力を抜いていくこと。「サ」行が苦手だが、リラックスしてしゃべると滑舌も発声もよくなる。縦のひびきを大切にしていくこと。

○声を出すことに慣れていくこと。発声ではしっかり声を出していくこと。朗読の際はソフトで深い声を目指していく。大きな声も小さな声も深い声にしていく。

○支えを大切にしていくこと。腹から声を出していくこと。下半身で支えて、お腹に口がついているイメージで声を出していくこと。


<日本語曲>

○高音時ののどの力が抜けてきている。支えも抜けてしまうので、重心は下ということを忘れないこと。低音から高音へひびきをつなげていくこと。

○日本語があいまいに聞こえてしまう。声のひびきはとてもいいので、丁寧にアクセントに気をつけて歌っていくこと。ことばを大切に扱っていくこと。

○歌詞の表面的なことばから、なんとなくな雰囲気で歌わないこと。具体的な気持ちを考えて歌っていくこと。その気持ちを切らさないように歌っていくこと。

○歌いすぎる。もっと抑えて歌うことも覚えていくこと。歌の導入部は声でもっていかないこと。繊細に丁寧に語っていくこと。

○歌い出すまでのテンションの作り方をもっと考えること。ストーリー性のある曲なのだから、もっと自分でもストーリーを作っていくこと。間があってもテンションを切らさないこと。

○セリフ声と歌声を同時にレッスンしている。深い声を出したいが、もっと息を流し続けることで、歌にも対応していくこと。深い声を出しつつ、流れを大切にしていくこと。

○セリフ時の深い声が生かされない。縦のひびきを意識して歌っていくこと。曲を歌う前に、もっと発声をやらなければならない。

○ソフトに歌おうとしているが、ひびきが浅くなってしまう。深いポジションは常に意識しつつ、息の流れの強さを弱めて、ソフトにしていくこと。ソフトで深い声を目指すこと。

○テンション高く歌っていくこと。フレーズの入りが甘くなる。丁寧でありつつ、鋭く入っていくこと。もっと遠くに息を送っていくこと。

○技術はトレーニングの段階で深めていくこと。その技術を表現の中に持ち込まないこと。集中して歌の世界に入ること。自分自身楽しむこと。

○内容に則って、テンションを上げていくこと。雰囲気ではなく、リアルな思いを大切にしていくこと。思い切りよく歌っていくこと。発声を気にして、消極的な歌い方にならないように。

○あいまいな解釈、とらえ方で歌っている。まったく意味のない歌。もっと歌詞を読み込むこと。そして気持ちを作ること。技術はその次。

○気持ちは込めるが。深いところから込めていくこと。表面的な雰囲気で歌っていると、声も浅くなってくる。深い声、深い気持ちが大切。

○メロディーをなぞるだけではダメ。テンションを積み上げていくこと。そのテンションの変化で、息の流れを作っていくこと。

○気持ちを込めた上で歌っていく練習をしていくこと。テンションの積み重ねを大切にしていくこと。先を見据えて歌っていくこと。

○バランスよくなってきている。表面的な気持ちではなく、深い思い、深い気持ちに焦点をあてていくこと。深い思いで歌う練習を積み上げていくこと。

○発声と歌を分けて練習していくこと。発声のところは時間がかかるので、あせらずに練習を積み重ねていくこと。そうすれば歌に集中した時に、発声は乱れなくなってくる。

○いい声をしている。歌に煮詰まっている。今までのやり方ではなく、新しい方法を見つけ出していくこと。好きなように歌っていくこと。

○モチベーションをどう維持していくのか。自分の声で歌っていくこと。原点に帰って、純粋に歌を歌っていくこと。


<英語曲・ジャズ>

○メロディーの高低に関わらず、なめらかにつなげていくように努力していくこと。先を見て、流れをつかんだうえで、歌っていくこと。

○リズム、流れは感じるが、歌いすぎないこと。丁寧につなげていくこと。もっと歌い込んで、気持ちだけで歌えるようにしていくこと。

○多少のどや鼻の調子が悪くても、体を使って、しっかり支えて歌っていけば、いいパフォーマンスはできる。体を意識して練習していくこと。

○英語で歌っていく。はっきり発音するのはいいことだが、フレーズがなめらかではなくなってしまう。まずはいいひびきでつなげていけるようにしていくこと。それから発音を意識していくこと。


<課題曲>

○体で歌うこと。深く取りすぎないこと。

○ひびきが浅い。のどで歌うのではなく、もっと息の流れを感じていくこと。

○支えを大切に。もっとフレーズをなめらかに歌っていくこと。

○のど中心ではなく、体中心にして、体から声を出していくこと。意識することで変わってくるので、トレーニングではかなり意識してやっていくこと。

○体が使えていない。日本語的なひびきではなく、イタリア語の深いひびきに慣れていくこと。体から声を出して、楽器としての体を作っていくこと。

○しっかり吐ききること。吸うことばかりに意識がいきすぎて、不自然な吸い方になっている。吐くことに集中していくこと。吐くから吸える。この順番を大切にしていくこと。

○縦のひびきを感じること。息の流れにも変化をつけていくこと。その変化がないために、重く聞こえてしまう。アカペラで練習して、自分で自分の声を聞いて、修正していくこと。

○のどを頑張りすぎないこと。しかし息は強く吐きたいので、遠くへ伸ばしていくイメージは持つこと。頭では理解できているので、後は繰り返していき、体に覚えこませていくこと。

○力は抜けてきている。明るく軽く声を出していくが、浅い声にならないように。重心は下に意識して、深いポジションはキープしていくこと。

○深い声を意識して、のどをつめてしまう。深い声でありつつ、明るく歌っていくこと。ひびきをこもらせずに、広げていくこと。

○内容に則った声を出していくこと。自分自身の感覚も大切だが、歌の内容も大切。内容の中で、自分のリアルな声を、気持ちを見つけていくこと。

○上半身に力が入る。もっと下半身を意識していくこと。ひざを曲げたり、片足を前に出してみたり、重心を感じながら歌う練習をしていくこと。

○ソフトに歌うがテンションを抜かないこと。そして流れをより感じること。声を思い切り出さない分、流れが悪く、停滞して聞こえてしまうので、前へ進めていくこと。

○流れが悪い。停滞してしまう。声のボリュームは出していないが、流れはしっかり感じていくこと。進めていくこと。

○ことばに気持ちを込めていきたいが、音楽的な息の流れが悪くなってしまう。しっかり体を使って、息を流しつづけていくこと。つなげていくこと。

○持ち味のパワーと声の良さを生かしていくこと。丁寧に歌っていくが、抜きすぎないこと。自然に声を出していくこと。

○ひびきを鼻に抜きすぎる。声楽を中心に発声をしていっても、深いポジションから声を出すことを忘れないこと。

○雰囲気はつかめているが、深い内容が出てこない。その歌詞がなぜ自分の口から出てくるのか、もっと考えること。

○ことばがついても、なめらかなフレーズにしていくこと。集中力が切れてくると、点々のフレーズになってしまう。集中力を切らさず、フレーズをつなげていくこと。

○のどに意識がいきすぎる。重心を下に意識していくこと。体を意識して、体から声を出していくこと。

○セリフをしゃべっている時のように、のどを酷使しすぎないこと。のどではなく、息の流れを大切にして、丁寧に歌っていくこと。

○自信を持って歌っていくこと。テンションを切らさずに歌っていくこと。体力不足。体力作りにも力を入れていくこと。

○リズムの中で歌っていくこと。体が使いきれていないのか、声もあいまいになってしまう。体を使って歌うことに、とにかく慣れていくこと。

○気持ちは入ってきている。体に力が入りすぎて、声もまとまってこない。発声の問題なのか、テンションの問題なのか。

○ことばがついてくると、こねてしまう。もっとシンプルに歌っていくこと。ことばもこもってしまうので、口を縦に開けていくこと。

○丁寧に歌っていくが、重くならないように、停滞しないように。スピードが増していく、テンションが上がっていくイメージで歌っていくこと。

○ひびきで抜いてしまうことがある。しっかり声にしていくこと。ボリュームとしてではなく、音として、リアルなしっかりとした声を出していくこと。

○高音の力を抜こうとして、テンションが下がってしまう。逆にテンションを上げていくこと。そして無理に抜こうとしなくていい。バランスを大切にすること。

○ことばが付くと、くせが出てくる。もっとシンプルに音を当てていくこと。あごを引きすぎないこと。引きすぎて、のどに力が入ってしまう。もっとあご、のど、口を自由に、フリーにさせること。

○のどに力が入りすぎて、音程が不安定になる。のども体もリラックスしていくこと。伸ばす音が不安定。途中で音程が変わらないように、音程をキープしていくこと。

○音がすぐ入ってこない。もっと音に集中して、聞き取る能力をつけていくこと。音に関しての集中力だけではなく、歌に関しての集中力もほしい。

○気持ちを胸中心にしないこと。腹から気持ちも出していくこと。高音時と低音時の歌い方を変えないこと。同じひびきでつなげていくこと。

○高音の支えを大切にしていくこと。なめらかに抜けてきているので、抜けすぎて、支えや体を使わなくならないようにしていくこと。

○発音よりも発声を意識していくこと。イタリア語にも慣れてきている。イタリア語のひびきをより感じて、体で覚えてしまうこと。

○ことばを発することで、ひびきを変えないこと。多少あいまいでいいので、ひびきを合わせていくこと。出しやすい「ア」「オ」に合わせていくこと。

○取り込みを大切に。そのためにも体を固めないこと。自然に息の出し入れができるようにしていくこと。下半身を意識していくこと。

○口を閉じすぎないこと。縦に開けていくこと。意識するだけで、声が全然違う。歌詞も意味のかたまりで歌っていくことで、フレーズがなめらかになる。


<オリジナル曲>

○ライブを通して学ぶことも多い。今の課題は練習時のやり方次第で克服できる。練習時から本番のテンション、集中力で臨むこと。イメージトレーニングをしていくこと。

○いったん歌から離れてみるといい。嫌いになった後、また新しく歌が好きになっていく過程を経てみるといい。これからが本当の歌との付き合いが始まる。


■トレーナーとのQ&A

研究所内外の質問とトレーナーの回答です。
これも相手やその目的によって、あるいはやトレーナーによって、回答が異なることもあります。参考までにしてください。          
Q.音程が定まらない。

A.音程について、「ちょっと高いよ」逆に「低い」と言われることがあるかと思います。大幅に間違っていれば自分の耳でもわかるかもしれませんが、ちょっとの誤差は、なかなか歌っている本人にはわからなかったりします。もし、言われてわからない時は、声をちょっと張って歌ってみたり、明るく歌おう(上げたい時)、もしくは悲しい感じ(下げたい時)だと意識してみてください。少々の音程のゆがみはこのくらいの意識で充分正しい音程に戻ります。もちろん、自信なく歌っていたのであれば、しっかり歌うなどしてください。歌っている人の気分に意外と音程も左右されがちなのです。姿勢にも関わってきます。背筋が伸びていないと、音程が下がりぎみになったり、顎があがっていると一緒に音程も上がってしまったり・・・耳でわからないから、正しい音程がとれないと思っているかもしれませんが、歌の基本的な部分からでも音程を正していくきっかけがあるということを忘れないでください。(♯Б) 

Q.表現のための声を学びたいのですが。

A.「声のための歌になるな。歌(表現)のための声になりなさい」
これはJポップ、シャンソン、演歌、声楽など全ての歌に関して言える事です。
特にヴォイトレを受けている人に多く見られますが、よい声、よい発声を考えすぎて歌がつまらないという人が多くいます。その結果、音が動かないために体が硬くなり余計声が出なくなるという悪循環が生まれます。
何のためのヴォイトレなのか一度原点に返るのもよいでしょう。歌手も俳優も声優も同じです。何かを表現する、その媒介として声の技術を見につけたいと思ったり、声そのものをよくしようと思ってヴォイトレを受けているはずです。
それなのに声のみのために前を見失い本来一番大きな柱であるはずの表現をないがしろにしてはもともこもありません。
どんなにいい声でも表現されない声では何も感動しないでしょう。逆に表現に走りすぎた声も独りよがりになってしまい何も生まないでしょう。バランスをとることは本当に大変ですがどちらに偏るかではなく一度立ち止まって自分の歌、声を見つめてみてはいかがですか?(♭Σ)
Q.フォルテとピアノについて知りたい。

A.ここでいうフォルテ(以下f)とピアノ(以下p)は楽語の強弱記号のことです。
生徒に一曲歌わせてみるとそのほとんど生徒が最初から最後までfで歌い続けます。勉強し始めはそれでもかまいませんがある程度発声が落ち着いてきたらfのみではいけません。なぜなら全てをfで歌っては作曲者が本当にfで歌って欲しい箇所が全く生きてこずpで歌って欲しい場所もなにもなく終わってしまうからです。
多くの作曲者に言えることですが一番伝えたい言葉や文章、音楽は以外にもpで書いてある事の方が多く発声の面から言ってもpの方が大変です。

普段の生活を考えても、普段からしょっちゅう怒っていたり怒鳴っている人が自分に向かって怒ってきても「またか」と言う位ですが、普段物静かな人が怒ったり静かに怒っているときのほうが印象に残ったりします。
大抵の人がpと書いてあると体がしぼんで腑抜けた声を出しますがむしろfよりも凝縮された声だと思っていいです。
pうまくを扱える人ほど正しい発声をしているといえるでしょう。(♭Σ) 

Q.楽譜通りに歌うのか、はずして自由に歌ってもよいのか。

A.楽譜を使い曲をレッスンしているともっと外に向かって声を響かせて欲しいと思うことが多々あります。そう思う時生徒を見ているとほとんどの生徒が楽譜にくぎ付けなのです。
本人は一所懸命歌っているつもりでも外から客観的にみるとその声は楽譜に向かって出ているに過ぎないのです。
目線も体も顔も楽譜に向かっているというのにどうやって声が外に向かっていくというのでしょうか?
これでは本来の目的であるヴォイストレーニングとは言わないのではないでしょうか?
せめてメロディ位体に入った状態でレッスンに来なければ貴重な30分がただの譜読みになってしまいます。
楽譜に慣れていなければ慣れるしかないのです。
読めなければ読み方くらい書いてこなければレッスンになりません。楽譜が読めてある程度楽譜から目が離れてからレッスンに来ないともったいないでしょう。(♭Σ)

Q.ジラーレについて知りたい。

A.レッスンをしていると高音をジラーレしなければという人が多くいます。
しかし話をよく聞いているとジラーレの本来の意味と違う様な気がしてなりません。
人間の声には地声と頭声の二種類があります。この地声から頭声に移る転換区をパッサージョと言います。このパッサージョを地声のまま経過していくと無理がたたって深みのない浅い声になり声帯への負担も大きくなります。
そのためにジラーレをしてあげます。いわば地声から頭声への橋渡しであり、ギアチェンジをスムーズに行うための技術です。
ジラーレは本来「曲げる」と言う意味です。それにたいしてアペルトは「開く」と言う意味です。中音域はアペルトでもいいですがパッサージョではジラーレしなければいけません。パッサージョより上の音域もジラーレしなければいけないと言う人もいます。

バリトンならばそれでもよいですが、テノールの場合はジラーレしたまま逆に高音は開けていかなければいけません。理想的な高音は裏声と混ざっていることです。これはテノール以外の声には分かりにくいとおもいますが、三大テノールのパヴァロッティも「ハイCやアクート(高音)は裏声と混ぜなければいけない。そうしなければ声が暴れ馬になってしまう。プロの声は調教された馬でなければいけない」と言っています。
ジラーレをしなければと思いすぎて、しなくてもいい音域までかぶせてしまうと音色が暗くなっています。それにジラーレは声楽家ならば必修ですが、ポピュラーの歌手に必ず必要な技術かと言うと疑問がのこります。(♭Σ) 

Q.歯は大事なのでしょうか。

A.歌い手は曲を歌う一方、観られる職業でもあります。
常に大勢のお客様の前で自分をさらけ出さねばなりません。しかも昔と違い、ライブでも大きなスクリーンが歌い手を追っていて遠くのお客様にもアップで見られてしまいます。
そのときメイクしてもしきれないのが歯です。最近は白くする技術があるので多くの歌手が歯科医院でホワイトニングしています。
歯は見た目だけの問題ではなく声にも響いてきます。歯並びの悪い歌い手は口内の空間がいびつなので息の出が均等にでないので響きがそろいにくいのです。

水を撒くホースがいびつな形をしていたら水が綺麗に流れていかないのと一緒で息や響きがうまく前に進んでいきにくいようです。
M音楽大学の客員教授E先生(メゾソプラノ歌手)は若い頃、習いたかった先生に歯並びが悪いから歯を矯正してから来なさいと言われその先生に習えたのは矯正が終わった2年後だったそうです。
見た目にも、声のためにも大事な歯。歳をとっても真っ白でいたいですね。(♭Σ) 

Q.ヴォイトレで効果をあげるのに最も必要なものは、何だと思いますか。

A.ヴォイストレーニングを受けにきているかた達はそのほとんどが声をよくしたい!発声を教えて欲しいと言います。しかしヴォイストレーニングを行うにあたって一番鍛えなければいけないのは「耳」です。
人の歌を聞き他人の考えや評論家の考えに左右されるのではなく自分自身が聞いて考える事が出来る能力(日本人にはあまりない)、自分の声を客観的に聞き分けられる能力。どちらもとても大事です。自分がどんな声を出しているのか分からなければトレーナーがどれだけ説明しても全く意味のないものになるでしょう。そうでなければ自分で練習するとき自分勝手な声を出し歌をうたってしまう結果になってしまうと思います。プロになりたい方ならもっと耳を鍛えなければいけません。お客様が必死に働いて稼いだお金を頂くのですから。(♭Σ)

Q.イタリア人とドイツ人のレッスンの違いについて教えてください。

A.声楽を学ぶ人にはこの二つの国は切っても切れない関係にあります。私は両方の国に先生がいます。この二人のレッスンを受けた感想と色んな先生のレッスンを聴講した時の違いを書きたいと思います。
まずドイツのS音楽大学の教授だったB先生はバッハ国際コンクールなどの審査員もしている方ですがこの方のレッスンを受けた時は、いわゆる体の筋肉の使い方のレッスンが中心で先生の声を真似してよくなると「YA」(いいよ)と言ってくださいます。
イタリアの先生、現在日本のS劇場の講師として来日していらっしゃいますがその方のレッスンはイタリア語の語感、響き、発音を大事にしなさい、息をもっと上手く使いなさいというレッスンでした。

最大の違いはドイツの先生は自分の真似を多くやらせるのに対し、イタリアの先生は自分の持っている声をそのまま出させるというレッスン法だったことです。地声の要素が強いのも特徴でした。どちらがいいか悪いかではありませんが同じ声楽と言うジャンルでも全く違うレッスンを行っている事がとても面白く感じています。
ただ今はイタリアにもよい先生が少なくなりドイツ人の方がイタリア的な声を出す方がとても増えているそうです。(♭Σ)

Q.音響技術の進歩は歌い手にとって、どういう影響があるのですか。

A.最近の日本における音響技術の進歩は目に見張るものがあります。私達が普段何気なく接しているものにも大きな技術が注ぎこまれています。
例えばディズニーランドのパレードの音楽。野外にも関らずどこで聞いてもどこを見ても同じ音楽なのに遅れずに聞こえ、それに合わせて踊っています。これは物凄いことです。
年末の日本の風物詩となったベートーヴェンの第九。この第九に最近合唱団を増加した5000人の第九や10000人の第九などが活発に行われています。10000人ともなるとソプラノの端からバスの端まで100M近い距離になりますがこの位の距離になるとオーケストラの伴奏が聞こえる時間にも差が出来、声を出してもお客に届くのに差ができるはずです。それなのにいっせいに聴こえてくる第九。これも音響の効果です。

しかし音響技術が優れていくにつれ歌手の技術がなくても上手に聞こえてくるようになってしまいました。オペラの世界でもそうです。音響がない野外劇場でも声を朗々と響かせられる歌手が活躍できず、マイクで声をひろってもらえないと声が届かない歌手が活躍しています。本来の技術や声が失われていくのは当たり前です。
音響という素晴らしい技術が反面、歌い手の技術をないがしろにしている一つの要因になっているのです。(♭Σ) 

Q.体格がいいと、いい声がでるのですか。

A.体格がいいと声がよく出るというイメージを持った方が多くいます。体が小さいと声はでないのでしょうか?決してそんな事はありません。
確かに体格がよいほうが声が出やすいと思います。欧米の歌い手は皆とても体が大きいですし、ソプラノ歌手の佐藤しのぶさんはイタリアに留学中、先生にもっと太ってからレッスンに来なさいと怒られたそうです。パヴァロッティも凄い体格をしていますし、プラシド・ドミンゴもがっしりしています。

しかし日本人で初のチャイコフスキー国際コンクール声楽部門で優勝した佐藤美枝子さんはとても小柄な女性です。マリアカラスもデビュー当時は100キロ近い巨漢でしたが、ダイエットでとてもスリムな女性に生まれ変わってさらに有名になっていきました。最近、有名になったボンファデッリ、フローレスなどもとてもスリムな体系です。
プラシドドミンゴもダイエットした結果、さらに体調がよくなり結果として声もよくなったといっています。
科学的に言っても脂肪が反響版になったり、響く要因になったとは聞いたことがありません。あくまでも筋肉の使い方や、息の使いかたであり、小柄やスリムな方でも充分声はでるのです。
ただワーグナーを歌うような歌手を見ていると、あの声の太さ、声量、存在感を出すためには、あの骨格や胸板の厚さが必要なのかとも思えてきますが、ワーグナーを歌う方たちは特別なので、さほど気にする必要もないでしょう。(♭Σ) 

Q.ステージでは冷静にするのか、情熱的にやればよいのか、どちらのスタンスがよいですか。

A.数年前にヒットした小説のタイトルと同じですが・・・プレイヤー(おそらくあらゆるジャンルの表現者)にとって、大事なことは冷静さと情熱、そしてその2つのバランスである。プレイ(表現)しているときに、頭の片隅に冷静さを保つ必要がある。実際、お客さんの前で演奏したことがある人は、自分では気持ちも盛り上がったし良い演奏をしたと感じても、お客さんはひいていた、という経験があるのではないだろうか?それはきっと独りよがりの演奏になっていたからだろう。かといって冷静さばかりが目立つプレイヤーは観ていても面白くないものである。あとは、冷静さ=計算である。たとえば、2時間の単独ライヴをするとしたら、最初の1曲で声を張り上げて、あとがボロボロというわけにはいかないし、1曲においても曲の山にむかうエネルギー(底力)が必要である。つまりは、ペース配分を計算できる能力が問われるわけである。だから、よく音楽と数学に共通点があるといわれるのかもしれない。(♯Θ)

Q.腹式呼吸の習得方法を教えてください。

A.腹式呼吸は、横隔膜の運動によるものです。
みぞうちと、おへその真ん中に左手をおいて、右手は、腰のうしろに手のひらの甲をおきます。
椅子に浅く座り、ストローでジュースを飲むように息を口から細く吸います。
そして、手を当てているところに、息を溜めますが、イメージとしては、蛇口の口にビニール袋の口をつけて、水を出すと、袋の底から水がたまっていきます。
それをイメージして、息をためます。
そして、息を出すときは、右手の手のひらの甲を押すように、そこから、胸を通って、息をだすようにしてみてください。
また、立って練習するときは、鼻から息を吸って、横隔膜を5秒間で下げます。
そして、5秒間息をとめて、次は、5秒間、息を吐きます。
はくときは、針のような細さで、鼻を通るようなイメージではきます。
5秒間で全てはききる必要はありません。
最後に残った息は捨ててしまいます。(♯Ω)

Q.呼吸を深める方法はありますか。

A.あとは、お腹から声が出るように、息をためる練習をしてください。
楽譜通りに歌うことはとても大事なことですが、どう表現しようか、ということを楽しんでしてみてください。
腹式呼吸の練習は、まず、5秒間で、横隔膜をさげます。
ようするに、息をお腹にためる、ということですが、それを、5秒でちょうど、横隔膜が下がりきった状態にします。
そして、5秒息をとめます。
最後に、息を吐きます。
吐く際に、針のように、細い息で吐きます。
感じとしては、風船を膨らますようなイメージです。
そして、残った息は、最後に、一気に吐き捨てます。
このトレーニングを、女性であれば、1日10分やると、効果的です。
決して続けてでなくていいので、トータルでかまいません。
すると、たくさん、息が吸えるようになると思います。
日常の生活に取り入れてみてください。(♯Ω)

Q.拍について知りたいです。

A.拍の数え方が、なれないうちは大変だと思いますが、何度かやって習慣づけてください。
強拍は、拍子ごとで違います。
2拍子、3拍子は、1拍目のみにつける。4拍子は、1拍目は強拍、3拍目は中強です。
また、アクセントをつけるのは、難しいと思います。
強拍は、大事な音という認識で、ただ単に強く歌うのではなく、大事に歌うようにしてください。
休符のあとの音は、不安定になりがちです。
思っているよりも、高めを意識して歌うようにしてください。
また、休符をとって、休符の前の音をたよりに次の音を歌ってみると良いと思います。
最後の音の長さが、短いことが多いので気をつけてください。
音程は、どうしてもとれないことがありましたら、母音を統一して歌うのがおすすめです。
響きが散ってしまうことで、音程が低く聴こえることがあるからです。
ウなどの母音が一番響きが統一されます。
また、ハミングで練習すると、とてもよいと思います。 (♯Ω)

Q.ひとつのフレーズを、ひとつの息の流れでとらえるということを、もっと体でわかっていきたい。どのような意識を持つといいのでしょうか?

A.体でわかるためには、何度も練習をして、体に覚えこませていくことです。息だけの練習をしたり、発声練習をしているときに息の流れを感じていったり、常に意識をしていくことです。そうしているうちに、体が覚えてくれます。 また録音をしてみて、フレーズのなめらかさを確認してみましょう。なめらかであれば、息も流れているはずです。(♭∞)

Q.朗読の際、漠然と読んで、適当に感じて、読んでしまいます。そのような練習でも継続するべきでしょうか、それとも気分が集中できるときに練習したほうがいいのでしょうか?

A.集中できるときに、集中した練習をしていくことです。短い時間でも構いません。集中した時間を作り出していってください。
(♭∞)

Q.息を大きく流すことを意識して声を出すと、声の中の空気の成分が多くなりすぎてガサガサした声になっているような気がする。
だからといって吐く量を調整しながら声をだすとどこか詰まったような声になってしまうような気もする。

A.息をたくさん吐いてもらっているのは、呼吸を鍛えて、体を鍛えているのです。最終的には効率よく息を吐いて声にしていきたいのです。体から声を出すという事を意識しながら声をだしていきましょう。(♭∞)
 
Q. 歌唱とヴォイストレーニングの姿勢とは。

A.まず自分自身の声を安定させ、自由自在にコントロールし、様々な表現を「歌唱で」用いることができるように「ヴォイストレーニング」を行なう・・と考えて頂ければと思います。歌に限ったことではありませんが、何事も基礎・土台がしっかりと作られているからこそ、その先にある進化・発展に繋げていけるのです。ヴォイストレーニングを継続的に行うことで、自分の声を守ります。(※正しいトレーニングは自身の声を守り、また良い状態を長く維持させます。)育てることが、歌唱の可能性を大きく広げ、色々なアプローチができると思って取り組んで頂きたいです。(♯Ψ) 

Q.のどに力が入るのですが。

A.声は両側の声帯同士がこすれ合ったところから生じるのであって、いくらのどに力を入れても声は良くなりません。のどを頼ってしまう癖は、できるだけ早くなくした方がよいと思います。また、のどに力が入った声は発声上も無理がありますし、自分で自分ののどを苦しめているだけなので気をつけて下さい。具体的な一例を挙げるとすれば、のどに力が入ってしまう箇所の音・フレーズをまずスタッカートで練習してみて下さい。その後、ゆっくりめのテンポでスタッカートからレガートに戻して練習します。最後にインテンポでかつレガートに歌えていれば大丈夫です。力みも少しづつ取れていくことでしょう。やみくもにあちらこちら支えや力を入れればいいというのではなく、自分の声の力の掛けどころはどこなのか?これを日頃から意識しておくとよいでしょう。 (♯Ψ)

Q.座っている状態ばかりで練習していたら、立って練習したときあまりお腹や背中に息が入らなくなってしまいました。その日の体調もあったかもしれませんが、立ち、座りの練習の分け方を教えてください。

A.座った方が支えを感じやすいのは事実です。逆に立った時の方が歌いやすいというひともいます。どちらにせと、やりやすい方で感じたものを少しずつ苦手な方に移行していくしかないでしょう。(♭Σ) 

Q.高い音を出したときの喉がしまってしまうのですが、今の段階ではまだ練習すべきではないでしょうか。それとも基礎的な練習とは別にするべきでしょうか?

A.早い段階で高音を求めてはいけません。中音域の充実が当面の課題でしょう。(♭Σ) 

Q.本を読むときに音読する事は練習になりますか?またその際の注意点を教えてください。

A.しっかりと母音を鳴らして深くしゃべることを意識してください。(♭Σ) 

Q.外国人との発声の違いとは。

A.外国人といってもいろいろですが、アジア系(日本も含む)と欧州との違いについて説明したいと思います。
まず、一番大きな違いは骨格の違いです。これは共鳴に影響があります。例えるなら、欧州がNHKホールならば、アジアは下北沢のライブハウスという感じでしょう。それゆえ、言語の発音の仕方が変わってきます。ラテン語圏の言葉はみんな深い音声で発音しますが、日本はじめ中国、ミャンマーなどは、音楽を聞くだけでも分かるように、ペチャペチャとした浅い音が目立ちます。欧州では大きな体格を活かして言葉を響かせ、深い音にするようになり、一方われわれアジア系の小さな体格はそれをせず、より少ないエネルギーの口腔で発音するようになりました。

これを文化の違いだからしょうがないと言ってしまえばそれまでですが、同じ人間ですから、意識的に発声・発音をしていけば欧州のように深い声にすることができます。また、音声教育も大きな影響をあたえているでしょう。今の声は自然かも知れませんが、より良い自然体を作るのも大切なことです。(♭Π) 

Q.外国人との歌唱の違いとは。
 
A.私が感じるには共鳴のさせ方に違いがあるように思います。極端に言ってしまえば、のど声か、鼻腔で響いている声かだと思います。これは先の発声の違いによるところも大きく、外国人は鼻腔に響きやすい構造になっています。しかし、これは発声の仕方でカバーできるでしょう。
もう一つの違いがダイナミクスです。つまり音量の変化が富んでいるのです。これは作曲者の意図することをどれだけ的確に理解し、またそれを聴衆に伝えようとする気持ちがあるかということです。どこを一番聞かせたいか、そのためにはどう歌うのが効果的か考え歌っているのです。

例えば、一番聞かせたいところを高いキーで盛り上げようとしたとき、外国人ならしっかりとした声で出す努力をするのに対し、日本人は高い声が出ないからといって安易に裏声で済ませてしまいます。
この裏声に誰が感動するでしょう?エネルギッシュに歌うからこそ引きつけるのです。そこをおろそかにしていると思います。その背景には、聴衆の価値判断の影響が大きいと思います。いい曲=歌いたい曲=カラオケで歌える曲=安易な歌い方になってしまうのです。「オンリーワン」と叫ばれているのなら、裏声などのように簡単にできるものではなく、誰にも出せない声をよいとする価値観をもって欲しいと思います。(♭Π) 

Q.ヴォーカリーズについて知りたい。

A.日本語では母音唱法といいます。あるメロディーを何の歌詞もつけずに、「ア」など母音の単音だけで歌うことです。これは曲のなかで、きれいな響きだからという理由で使われることもあるでしょうが、私が行う発声練習で行うときは、響きよりもむしろ深い音声として捉えて欲しいです。
というのも、日本人は浅い発音だといわれているのを何度も耳にしていると思います。イタリアなどラテン語圏の言葉は深い母音上に子音がのっているため、言葉全体に母音が響き、言葉が細切れにならず一つのフレーズとして聞こえます。
日本語の場合はこのように深い音声にしようとするには意識をしないとできません。そこで、ヴォーカリーズの練習を通して深い母音の感覚を身につけるわけです。また、言葉を意識しないのでフレーズ感を捉えるにもとても勉強になります。ヴォーカリーズをしているときに、フレーズをどのように歌うか、息の使い方をどうするか、など合せて考えながら練習して下さい。(♭Π) 

Q.ブレスが続かない。

A.人それぞれ息の吸える量は違うので、肺活量の値などを言っても意味がありません。声の持続時間は通常、成人男性で27〜30秒、女性でやや少ないと言われます。
私はよく息の量をお給料に例えます。今月お給料をいくら手にし、一ヶ月をどのように使っていくか計画性を立てなければいけません。つまり、お給料は吸う息の量、支出費が吐く息の量、一ヶ月が1フレーズという具合です。息の量は大いに超したことはありません。その分使える量も自由が利きます。しかし、吸える息の量が少ないからいけないということはありません。答えは簡単で、吐く息の量を節約すればいいのです。
ブレスが続かないというのは、単に呼吸法ができていないため吸える息の量が少ないのか、もしくは声帯が開いて息もれをしているなど発声法が間違っているのかのいずれかです。どちらに原因があるかはトレーナーに聞くとよいと思います。(♭Π) 

Q.のどに力が入らないようにするには。

A.歌に限らず、スポーツでも何でも力みはよくありません。脱力、自然体が一番良いのです。しかし、歌っているとどうしても力が入ってきますね。これは緊張するためとか、高音域で締め付けるためとか状況も様々でしょう。そこで、のどに力が入っているなと感じたときは次のようなことをしてみましょう。

・歌いながら首を左右に動かして和らげる。このとき、前後だったり回したりはしないようにしてください。発声のための気道がずれてしまい、声が安定しません。左右にも動かせないほど首が硬くなっていては大変です。

・あごの力を抜く。酔っ払っってよだれが垂れるような状態のように、下あごは力を抜く。

・呼吸法をもって体の内から声を出すようにする。イメージとして、体は煙突の円柱のように、息は煙の流れがどこにも触れずまっすぐでるようにです。

脱力をもって呼吸法ができていればのどに力は入らないでしょう。といっても、脱力は永遠の課題です。日々のトレーニングと、場数を踏んで慣れることが大事でしょう。(♭Π) 

Q.声が小さく弱々しい。

A.原因がどこにあるか複数考えられると思います。大きな声(お腹からの声)を出したことがない。声の出し方が分からない。声帯が弱い。出ないと思い込んで萎縮している結果、出せないでいる。など、想像するだけでもいくつか挙げられるので、一概にこうするとよくなるとは言い難いです。ただ、声の出し方の基本はすべて同じですので、大きな声を出すからといって、特別変わったトレーニングする必要はありません。

まずは腹式呼吸を徹底的に行い、その息に乗せて声を出していきましょう。次に、息の量を徐々に変化させていき、声を大きくしていけば良いと思います。いきなりフォルテで出そうとすると、声を大きくするという意識ばかりが先行してしまい、体がついていかずのど声になってしまうので注意しましょう。声帯もむやみに使えばよいというものではありませんが、使わないでいれば変わりません。しっかりとした発声練習をしていけば声も強くなっていきます。毎日のトレーニングが大事です。(♭Π)

Q.ことば、発音がはっきりしない。

A.ことばが明瞭に伝わらないのは文章の中でどこが大事な部分なのか明確に表せていないからです。それが分かれば自然と大事なところは強調され、助詞などは聞こえなくても伝えたい内容は分かるのです。日本語は音の高低で言葉を判断する(あめ↑かあめ↓)ので、アクセントの習慣がないため苦手、もしくは語調が強すぎて毛嫌いされる文化なのです。一方、英語圏はアクセントが明確なので、実に流れるような会話になります。言語の文化の違いは大きいですが、そう嘆いてばかりいては仕方ないので、発音から注意していく必要があります。

発音は口の開け方を直せばよくなるということではありません。いちいち母音ごとに口のあけ方を確認していたら、会話が進みません。明瞭に発音するには声帯でしっかり音声を捉えることです。それをどこで共鳴(頭部、胸部、鼻腔など)させるかは自由ですが、まずは音源である声帯をばりばり振動させるのです。息もれをしていないか、声を浮かせていないかなど確認してみましょう。(♭Π)

Q.声が硬いのだが。

A.これは根本的には「深い声」になっていない、ということです。深い声は深い息から生まれます。おそらく、声を音としてか見ていないのだと思います。声は息であることを再認識しましょう。
発声の第一声をよく思い返してみて下さい。息に乗せて声が出ているでしょうか?バンッ、とアタックをしたような、堰をきったような強い出し方をしていませんか?また音階練習でも、音階が上がるにつれ、声が硬くのどを絞めたような音になってはいないでしょうか?声は単に出ればよいというものではありません。問われるのは質の問題です。まずは、第一声を深い息に乗せることです。それができたら音階練習で、音が上行しようともその深い息のポジションは変えないよう意識してください。
硬いの対義語は柔らかいです。柔らかい声は深い息で全体を包み込むようなイメージです。直球ボールのような直線的なものではなく、大きな虹を描く遠投のようなラインを作り上げるようにしましょう。(♭Π) 

Q.歌で、明瞭な発音、発声にしたい。

A.歌は言葉の延長です。歌だからといって違いはありません。
明瞭な発音があってこそ、歌になったとき明瞭に聞こえるのです。また、明瞭に聞かせるためには、キーの高さがあります。そして共鳴のさせ方が大きく影響します。話やすい声の高さと、聞き取りやすい声の高さは必ずしも一致はしません。私は普段は低くキーで話していたほうが声も疲れず、楽な状態なのですが、相手にとっては聞きとりにくいということがあるので、少し高めのキーで話しています。特に電話の時には注意します。また、共鳴はのど声を使わないというのは当然ですが、話しているときも、歌同様鼻腔で音程を捉えながら音色を統一させるようにしています。歌も会話も同じです。呼吸、発声源音(声帯)、共鳴、この三要素がしっかりできていれば、聴き難いということは起きないと思います。(♭Π) 

Q.ハミングのトレーニングの目的とやり方について知りたい。

A.ハミングの練習は鼻腔共鳴の感覚をつかむためです。このポジションで歌わないと、音色が統一されません。そして、パッセージ(早い節回し)の際にはこのポジションでないとできません。そして最大の理由が、高音で使うジラーレを学ぶとき、通過点として鼻腔の響きが分かっていないとできません。

 練習方法としては、口を閉じたままn(ン)の発音で鼻に響かせます。この時、二種類のハミングができます。一つ目はのど声や胸声に近い重たい声質。二つ目はまったくどこにも引っかからない軽い声質。ここでの練習は後者の軽い声質を目指してください。重たい声を出していても意味がありません。この感覚が身に付いたら、音階練習でも曲でも、ありとあらゆるものをハミングで練習しましょう。すると、高音でも低音でも音色が統一されるようになってきます。また、クレッシェンドをする場合でも、決してこのポジションから外してはいけません。大きい声を出そうとすると、鼻腔から外れ喉で押すようになるので注意が必要です。音が高かろうが低かろうが、強い音の時も弱い音の時も、音を伸ばしていても、すべてハミングの位置で歌うようにしましょう。(♭Π) 

Q.トレーニングを始めて1ヶ月近くなります。今の段階で自宅や練習室で、歌の練習をしたら発声などに差し支えあるでしょうか?

A.1ヶ月というと歌う時の姿勢や、ハミング、息の吸い方や吐き方の基本を少し体験した頃だと思います。発声の教本も自主的に読んで研究している人もいると思います。やはりレッスンで学んだこと、身につけたことを家で復習する習慣をつけると上達が早くなりますね。ICレコーダーに録って何回も自分で聴き直してみるとか、呼吸のトレーニング回数、時間を長くしていく、ストレッチを多くやってみるなど工夫しましょう。声出しできる環境ならばレッスンで行ったスケールのパターンを覚えて出にくい音域を何回も何回も練習して次のレッスンに繋げていく心がけをしたいものです。大きな声を瞬発的に出すよりロングトーンの練習をオススメします。自由に自分の声をコントロールできるようにしていきましょう。(♭Φ) 

Q.お腹の支えができるようになるため、身体に感覚を覚えさせる以外で、例えば筋トレなどもしたほうがよいでしょうか。

A.ヴォイストレーニングですから声を鍛えていくわけですが、声は健康な身体が楽器、資本なので身体づくり、体力づくりが欠かせません。しかしその通りだとするとスポーツ選手はみんなヴォーカリストとして成功するのではと思ってしまいますね。ただスポーツなどで身体を鍛えている人は声も大きかったり、勢いがあったりスタミナがあったりとヴォーカリストの条件にあった素質を持ち合わせているといえます。あとは音楽性やステージに立ったときの魅力なども必要でしょう。身体の腹背筋の周りの使い方は発声のときにとても重要です。身体を硬くしてしまうのではなくしなやかで柔らかい柔軟な身体づくりが聴き手に伝わる声に最も適した声といえそうです。(♭Φ) 

Q.始めたばかりの段階で、家で歌の練習をしたら発声などに差し支えあるでしょうか?

A.自宅で声出しのできる環境があれば、レッスンで行った発声練習を思い出して自主練習をどんどんしていって欲しいと思います。ICレコーダーなどで自分の声を録音して客観的に聞いて何度も苦手なところを克服してください。必ず上達しますからストレッチ、呼吸と共に工夫していきましょう。(♭Φ) 

Q.中音域の発声を中心に練習しているのですが、力の置き所が定まりません。足?丹田?どこにおくのがよいのでしょうか?

A.いろいろな場所を考えすぎて頭が一杯になっているみたいです。ふんばったり、力んだりする前に呼吸の源である上半身、お腹の使い方からマスターしてはいかがですか?(♯Θ) 

Q.高い方へ行くと(頭声のことだと思うのですが)声が細くなってしまいますがどうしたらたくましい声のまま高い方が出せるのでしょうか?

A.体ができて、しっかりした声でも支えるためには、今すぐは出来ませんがこつこつと続けていくしかありません。(♯§)

Q.声楽で言う腹筋とは。そのオススメの練習方法はありますか。

A.たしかに腹筋はとても重要ですが、歌う時に必要な腹筋は、筋トレでつく硬い腹筋だけではなく、もっと軟らかい筋肉もないといけません。まず、体の力を抜いて、息を「スーーーッ」と吐きます。この時、吐きながら横隔膜のあたりを、広げます(柔らかく膨らませる感じです)。一瞬で息を吸い、同じようにくり返します。息を吐くときは、息が頭のてっぺんまで突き抜けるような、同時に上の歯の裏側に息があたるのを感じましょう。そして、息を吐いてもお腹がしぼまないところを見つけましょう。自分しか分からない、ちょうどいい場所があります。そのちょうど良いところにはまって、本当にちゃんとした腹筋を使っていたら、息を吐いてもすぐお腹がしぼまないでしょう。胃のあたり(お腹の前の部分)だけが力が入っていたり、肩や胸に硬く力が入ってしまってないか注意しましょう。(♯§)

Q.歌う時の姿勢が猫背になります。よい姿勢のつくり方を教えてください。

A.歌う時の姿勢はどうしていますか。歌う時、猫背になっている人を見ることがあります。猫背になっていると、声も飛びません。また、胸を反りすぎるのも腹筋が使えなくなりますので、よくありません。歌うフォームは声を左右します。まず、鏡で横から自分の姿勢を見てみましょう。肩が前にでていませんか。腰がくぼみすぎて腰から上が反って、お尻が出すぎていませんか。骨盤が前にでていませんか。もし、常にそのような姿勢だったら、その姿勢のまま筋肉が形成されていますので、よい姿勢をとったとき、苦しかったり、違和感を感じるでしょう。しばらくたって、よい姿勢をキープする筋肉ができれば、いつのまにか違和感もなく、よい姿勢でいられるようになります。

では、よい姿勢はどうすればできるでしょう。壁などに背中をつけて立ちます。そのとき、かかとを壁につけてください。そして、腰と壁にあるスキマを、腰を少し押し出すような感じでうめます。このとき、かかとや、上半身が壁から離れないように気をつけてください(少し上半身を上に引っ張るような感じがあってよいです)。そして、少しだけアゴを引けば綺麗な姿勢になります。いきなりやると、筋肉が育ってないので腰が痛くなることがあります。毎日少しずつやって、習慣づけましょう。(♯§)

Q.ブレスについて。

A.力んで吸うのではなく体をゆるめて入ってくる意識をもつようにしましょう。〔rf=QAブログほかも、参照にして下さい〕(♯Ω) 

Q.お腹の支えを保とうとすると逆に喉に負担がかかってしまう気がする。

A.息の方向性を見失ってしまうからではないでしょうか。(♯Ω)

Q.何回か歌わないと音がさだまらないのですが。

A.逆に音を聞いて何の音かを想像する訓練も必要ではないでしょうか。(♯Ω) 

Q.ノド声になっているでしょうか?

A.横隔膜で支える力がまだ弱いので全部全部通さないで部分的な練習をしましょう。〔rf〕(♯Ω) 

Q.口の形は?

A.皆開けすぎる傾向がありますので「ア」と歌うときは「オ」の口を意識するようにしましょう。(♯Ω)  

Q.息を出す筋肉の強化は?

A.足を45度開けてバタ足させるとよいです。〔rf〕(♯Ω)

Q.体を緩めるときに背中を丸めてもいいのですか?

A.発声においては、背中を丸める位の脱力がなければ体の力をなくすことはできません。(♯Ω)

                           
■研究生の声
研究生、通信生などのレッスンに関するレポート選です。

<福島英のレッスン>

○自分の世界を出すことや自分の世界にお客さんを引っ張り込む、引き込む為にできることを最大限にやること。
小劇団の小劇場での芝居を連想した曲がありました。
ネームバリューがあるわけじゃない。名の売れた演出家や役者がいるわけじゃない。でも芝居を観てほしい。
そこで自分たちにできること、それをフルに使って一つの芝居を創る。
小細工をしている暇はない。ストレートに。
セリフや動きはもちろん、衣装も照明も舞台装置も音響も使えるものを全て使ってお客さんを惹きつける。引っ張り込む。
お客さんが後ろにひいてしまわないギリギリの境界線…の少し手前のライン上で自分達の世界観を演出する。

○一曲を…いや、最初の一声を聴いてもらえること。
そこで惹き付けられるか、引っ張り込めるかどうか…。
勝負はそこで始まり、そこで決まるのだろう。

○「JAM」
フェイクの部分では、技術が先に出てはいけない…とわかっているのに「歌ってしまう」「形を示してしまう」ことに陥っていました。自分を含め、他の人を聴いてもそうでした。「あ、歌っちゃってる…」「声の高さにテンションが連動してるだけだ…」と。
僕はやはりまだ「形」から抜け出せていなかったです。コピーにもなっていない。
 
○「気持ち」と「心」「声」「詞に対するイメージ」「息」の連動、一体感がないといけない。
自分が歌うなり、声を出しているのに自分自身で「うそくさい」「表面的」という感覚を覚えた…これでは伝わるはずはない…。作ってでもいいし、みっともなくていいからさらけ出せないとダメだ。
そこに「声」をどう絡ませるか…。
テンションを上げると、声が硬く高くなりやすい。
それが効果的な箇所であれば使ってもいいだろうと思えるのですが、頼りすぎると「声だけ」=「技術だけ」になってしまう気がします。
やはり「気持ち・心、感情の揺れ」の割合が勝るところであるほうが、伝わる可能性がまだあるかなと思います。
一方、曲を構成する際の「技術」は生かさないといけない。
計算も入るが、見せ付けないようにしつつ…。

○自由であるということについて。
うまく言葉では表現できないがなんとなくこうゆうことなんだろうなというかんじはわかりはじめた。
正確にできるということが基礎なので、そのトレーニングも必要だと思った。(TU)

○表現
表現という面が自分の中から消えかかっているということ。技術、歌い方、強弱の跳ね方の気持ちだけでもっていってしまっている。創造という面がない。ロボットのような歌い方であり、感情からくる声を出せていないのだ。メロディーの流れから感じられる感情をイメージして出すことが本物の思いがでるのか?といわれたら、曖昧な思いであろう。ただ外国のプロだったら60〜100%のもの世界観をだせるものを持っているはず。経験、日々の生活の中でだしている感情が歌に出ていると思うけれど、僕の場合は表現というものを日々の生活の中でだしていなかった。表現、伝えるってことさえ子供の頃は考えていなかったし、しゃべれば通じることだろうけれど、心の中にグッとくるものではない。メロディーから即興でだしている感情の歌は、たぶん子供の時にしゃべっていたことと同じなんだなってレベルの低さを感じざるを得ない。感情って自分の中に入っているものしかほとんどでてこない。心の中からだしていくことを日々やっていかないと、歌としては出せない。だからこそF先生の言うイメージが一番大切だと言っているのだろう。自分が歌う曲に関しては(発表する曲、決められたもの、CDのように同じのを歌うには)、1フレーズごとに決めた感情でだせばいいけど。毎回その日の状態・思いによって心が違うのが当たり前。(MD)

○限界を越える
サビを"消えた恋 すぎていった 私のあの恋"だけで歌う。サビの構成は起承転結。原曲から日本語をあてはめていくと、まず、構成が同じ語で歌っているのでわかりやすくなる。あとは自分でどうしたら人に伝わるかを創りだす。これがおもしろいことだが、自分だけの独りよがりに終わっていることが多い。伝えるっていうアプローチの中でどうすれば良いか考えればでてくる。1.巻き込んで流れをつくる。2.言葉の意味からイメージを声にする。これらがあわされば成り立つ。しかし、実際僕がだしているものは、1があったとしても2でイメージしておらずメロディの音に合わせているだけなのだ。感情なしの泣き声は使っている。しかし、表情、イメージされていない。メロディーに置いていくのは当然としてしなければ当たり前のを創りだすだけでなく、冒険をするようにとんでもない言葉の置き方を探すためにイメージの限界を越えて創らなきゃいけない。枠の中からでなく、枠越えをコードの中で自由に動かすこと。(MA)

○声としてはソフトだが「動く」というか「力」が見えるように腹をすえる感じでやる。(NI) 


<トレーナーのレッスン>

○普段行っている唇を震わせて声を出す「プルプル…」と巻き舌の「ドゥルルル…」の意味をもっと意識して行う。この一連のエクセサイズは声帯にいらぬ力をかけずに開放し、自然な状態のまま発声するという意図。いざ声を出そうと構えると声帯やそのまわりの筋肉群にいらぬ力みが入り、声を司るのに理想的ではない状態に陥りやすい。とくに高音域になってくると喉をしめつけたり、上がってくるような感覚になってくる場合もあるので、そうならないようにまずは効率よく声帯が働けるような状態を体に覚えこませるという事だ。次にこの状態を意識したまま「Wu〜」で発声。この時も唇の振動を感じてできるだけ子音のままのつもりで。この時はリップトリル、タングトリルの時に比べて、声帯は閉じている。自分で閉じようとするのではなく、「結果として閉じている」という事。このまま「Wu〜」の母音「U」を徐々にはっきりと発声していく。このような段階を経る事によって開放されたリラックス状態からきっちり声帯を閉じて声立てしていくという状態へ導いていく事ができる。「喉は開いて声帯閉じる」という状態。力み無く息が効率よく声に変換できているような良い状態だ。この「WU」で音を上下していく。高音になってきても力で押し出したり押し込んだりしない。同じ体の状態のままで。同じ状態だが鼻の空間や首から後頭部、眉間等の空間が感じられるようになり、その感覚を体に覚えこませる。高音部分で急にファルセットに変わり、目立ちすぎたが、息の量をわざと少なくして鼻の空間で「声をつまむ」ような感じにすると目立ちすぎているのが改善された。大切なのは体の「こんな部分も使えるのか、こんな部分も響いてくるのか!」と体感する事によって、何かを声で表現する時に音色の幅が広がり相手により伝わるようになる事だ。それが目的。人間の体て不思議だなと感じると共にもっと感覚を磨き、自分の表現として使えるよう、ものにしたいと感じる。ただ、技術、技術とマニアックに追い求めて表現を忘れるような事にならぬように。

○「JAM」。一回目の歌唱が終わり感じた事は話す延長のような自然な所から入り、Bメロ、サビと一曲としてのまとまりはいつもより持てたと思うが、いかんせん盛り上がりにかけたような感じ。たんたんとしたとか、しみじみとしたとかそういう曲でもないのでもっとこう「爆発力」のようなインパクトが欲しい。2回目、キーを上げてもっと張りのある声、緊張感のある声で。このことにより、訴えかけるような勢いのようなものは一回目に比べて断然出せた実感。ただまとまりという点でいうとやはり雑さは出てしまった気がする。コメントでも「サビはそのようにエモーショナルな感じでもつと思うが、押さえて入っているAメロの語尾なんかのツメの甘さに目がいってしまう」というような事。自覚あり。はぎれよく言葉として切っていくのか、置くようにしていくのか、ビブラートで綺麗にフェイドアウトさせていくのか曖昧で、意識しきれていなかった。意識なんぞしなくとも音楽の流れにそって結果オーライになっていればよかったのだが、(むしろその方が理想)自然にかかったビブラートの収め方が「不安定に揺れて中途半端に切れる」みたいな語尾になってしまった。そこで今日はAメロの語尾の収め方を中心に。まず語尾をわざと疑問形にするように気持ち、上げて終わる。例えるならスティーヴンタイラーのような。目的はこんな締め方をするのを覚える為ではなくて、無意識で語尾が「ズルぅ〜」とだらしなく下降気味に切れがちなのでそれを意識的に改善する為。この事により、ピンッと緊張感を保ったまま締める事が出来る感覚。次に語尾をハミングにして納める。「暗い部屋でひとりン〜」のように。ハミングの状態のビブラートの方が揺れの安定性、心地良い揺れが得られる実感。次にビブラートで収めるのだが、「ダダダ」と3回ぐらいバウンドさせるぐらいのショートで歯切れのよいイメージで。これによって、だらしなさや不安定さが解消した実感。次にノンビブラートで語尾の最後をスッと自分寄りに戻すような感じで。若干最初にやった語尾を上げて終わらす感覚に近いが、それよりはもっと直線で終わり、最後も自然な実感。このように色々な収め方を試みた。最終的に軸としてはハミングの時の安定したビブラートで収める感覚をハミングを外した元の歌詞でやり、箇所によってはノンビブラート、ショートビブラート、歯切れよく切る、柔らかく置くというのを音楽や言葉の内容に沿ってやっていかなければならない。しかし今日このような色々な試みをやって感じたのは、「すごく神経がいるな」という事。それを先生に言ったところ、「神経いります!でもそれが当たり前になるぐらいに神経を使って行い、徐々に無意識でもできるようにならなければならない」と。いかに自分がワンフレーズの中でテンションを保ち切れていなかったかという事の再確認だ。色々な試み、言われた事に対応できた実感があるとすれば、結局語尾がだらしないのは、体の問題でも声の問題でも無く、表現イメージの足りなさと、集中力の持続性の無さが根本にあるのだなと。もっとワンフレーズの細部まで神経を尖らせていかなければならないと突き付けられたレッスンだった。最終、それが「無」の状態で出来るように。その「無の状態」をめざすが故に意識しまくるという段階だ。やるしかない。 (YK)

○圧力を完全に消す
イメージを変えるためにため息を混ぜたりして大きな変化を試し、直していかないと難しい。喉に少なからず力が入っているのが何もできない原因。だからまずそこを直していく。Mumのエクササイズでひたすらさらに息声で喉を下げた状態での絶対下げるための補助。自分の声がどうなっているのか?改めて聞いて確認をしていく。違和感がないか?しゃべりのままなのか、それとも別物になっているのか?違いをわかる耳を手に入れなければならない。音程が高くなるにつれ、しゃべりの声のままなのかがわからなくなる。だから、ハイの1オクターヴ上げでマスターしていくことだ。(MD)

○想いが切れたらすぐ分かる
はじめの発声、ただの「まめまめ」でも、歌を歌って何か発信しているんだという意識をもたないとテンション上がらない。
特に低音。相変わらずだが、気持ちを切らない。

○課題だったAメロの音程高くない部分のテンションは、以前に比べるとかなり上げられていたようだ。
もっと上がってていいが、とりあえず今日のは2曲ともサビまでの流れがあった。
声を抜いている部分も、テンションが高いからそんなにでこぼこして聴こえなかったということだ。
そしてもう1曲、静かな曲をやってみたところ、やはり静かだと保ちにくく、Aメロは途切れ途切れになってしまう。
また、フレーズの間がある曲だから、その声を出していない部分で気持ちが途切れているのがばれてしまっている。
この声を出していない部分も、曲のことを想って、想いを発していなければならない。
曲想を考えて考えて膨らませて、イメージは絶対に途切れさせない。イメージを声に乗せない。乗せると声とともに途切れる。ずっとイメージしているようにする。
もっと大きな視野で、1曲をイメージする。
この無音の部分でしっかりテンションを保てるようになれば、もう少しマシになるかもしれないと思った。
気持ちが途切れているのは、きいている方からはすぐに分かってしまうようだ。
前回と今回の歌いだしに関しても「まるで別人だ」と指摘された。
それくらい気持ちは大事で、そのくらいに気持ちが高ぶっていないと歌えないようにする。
まずは明日のライブで、6曲それを保てるように頑張ってみる。
(KA)

○前から歌に表現や感情が足りないといわれてきましたが、今回のレッスンでその手がかりが掴めました。
最近の個人練習では、歌っているときの顔の表情のなさが分かり、その点を重視してやっていました。
表情だけ作っても、表面的な表現になってしまうとは思います。
しかし表情から入ったことによって、
「ここはどんな表現をするのか」という場面分けをはっきり意識するようになりました。いままで漠然と歌っていたのですが、感情表現を表情に置き換えたことで、理性的に構成を考えられるようになりました。
表現したいものをはっきりさせたことで、歌の表情もはっきりと描くことができるようになってきたのだと思います。
また表情を意識することで、客の側から自分を見るような感覚も生まれました。
お客さんに自分の表現したいものをいかに伝えるかということは、最も大切なことだと思います。逆にこれがないとアーティストとはいえないのでは。何を伝えたいかはっきりしたイメージをもって歌を歌っていきたいと思います。(IK)

○レッスンで特に感じたことに歌詞の内容を深く読むと言うことと詩の内容を色々な角度から読んでみる。そのときの自分の心の変化に注意する。
詞の世界に入った自分の気持ちをずっと維持する。これがとても難しく集中力を少しでも抜くとすぐに歌にでてしまう。集中力、緊張感を保つのも体力で歌い疲れてくると歌ってしまう。息を流しながら言葉(特に自分が伝えたい言葉)を大切にする。福島先生からは言葉を超えて一文字の大切さに気付かせてもらいました。
一曲を歌うとき、気を入れて大事に歌う箇所と集中はしているが流すところがある。私の場合、大事に言葉を言いすぎると先に進まなくなるので、話し言葉感覚。
息を流し続けることをわすれてはいけない。 (UT) 

○言葉がとぎれる
はじめ、ハミングが重い。もっともっと軽く、息だけで調節する。
頑張らない、開かない。開くと喉声になる。
クレッシェンドはもっとダイナミックに。初めに軽く入っておけば喉は痛めない。
「明日に架ける橋」
まず母音でやる。細かいところで初めしっかりはまらなかったり低音が重くなったりしたが、おおむね悪くはないということだ。
ただ、言葉にするとその良さが全く失われてしまう。
子音を強調しすぎて言葉が全部途切れてしまっている。言葉が聞こえてこない。
母音と同じように、もっと母音を聞かせるつもりで。リンキングもしっかりやる。
Bメロ「ユアサイー」から「オー」の間、母音では切れてなかったのに言葉だと流れが切れる。
サビもヴォリュームそのものも小さくなっているし途切れ途切れ。母音でのイメージにとかしていく。
「イーンヨアライズ」ヨアをしっかり置くのではない。インをしっかり置いて、ヨアはすっと抜く。そのときも芯を保つ。
「ドライゼモール」最後のオクターブ上の繊細な響きをいかすために、下のドはしっかり置かないと駄目。その後上のドにすごく軽く行く。
下のドを弱めてしまうと、ただ出ないんだというように聴こえてしまう。
「アイムオンユアサイド「トラボーウォーター」重くしない。響き変えない。
とにかく音楽なので、子音にとらわれすぎずにメロディーを表現する。
あとは言葉にしたときのダイナミックさのなさが問題。ほそく入れつつも、全身を思いっきりつかってクレッシェンドしたりする。
細く、全身を使うバランスが難しい。とにかく小さくまとめない。(KA)

○「パ」行と「マ」行のトレーニングで破裂音になると声があさくなるので注意が必要。
・唇をブルブルしてから声をだすと、引っ掛かりがなく前に出て行きやすい。声が固まりになってでていく感じです。
・長い文章を読んで、無声音になるところが多く、母音がなっていない抜けるところが多いと指摘を受けました。いつも注意されることで、文章がながくなると言葉一つ一つに向ける意識が薄くなるのか、弱点がより浮き彫りになってしまいます。
・ゆっくり母音を鳴らす練習ともっと早口で口先だけで唇より前で、ペチャペチャと浅い声も出していく練習をやっていかないとバランスがとれない。
読み間違いがちょっと多いので文章の先の方も目に入れておくようにして読むように気をつけたいと思います。 (IZ) 

○声優入門 P.157「第44回阪神大賞典G2」と、P.158「結婚披露宴 花束贈呈」の朗読。

P.157
「マヤノトップガン」の、「マヤ」の母音の「ア・ア」と繋がるところがきちんと発音できていない。
ハッキリと発音すること。

P.158
こちらもやはり続くところが弱い。
「数々」「進めて」「育てて」など。
それと全体的な印象として、ナ行とマ行が詰まる。浅い。
ひと文字ひと文字をハッキリと発音する訓練をする。

自分で声が身体から離れていないと感じたので、その場合の練習法を教わりました。
壁に背中を付けて空気椅子の姿勢を取る。
その状態で発声をする。
こうすることで、下腹に力が入るため、胸から上の部分は力が抜ける。
それで声が出しやすくなる。
これは、「あー!」と声を出したときにハッキリと実感できました。

「育てて」の「てて」がどうしてもきちんと発声できないのは、前後の文章を区切って読むことで解決。
「今日まであふれる愛情で立派に育ててくださった…」は、
「今日まで / あふれる愛情で / 立派に / 育ててくださった…」
と区切りを意識することで、「てて」が言いやすくなる。 (NR)

○引っ込めない
基本の発声の話に戻ってしまうが、音程の練習をしていてどうも変だ、音色が変わっている、どこか気持ち悪いという部分の原因はやはりテンションとか発声の問題だ。
最近はほかではそんなに引っ込めた出し方をしていないはずだが、ここだとそうなってしまう。
息の流れも止まっていて、響きも暗いからもっと明るく歌えということだ。
今日は特にテンションがひどくて、フラットばかりしていた。
力を抜く事、もっと軽く歌うこと、音程で響きを変えないようにまっすぐ歌うことを気をつける。
軽く歌うのは難しい。(KA)

○先週に引き続き、喉が思うように動いてくれませんでした。今回は喉どころか、感覚そのものが薄皮一枚隔てたような感じで、自分の思っている音と実際に出ている音とが全然一致せず、終始手探り状態でやったようなものでした。体調を管理しきれていない自分に原因はあるんですが、だからこそ悔しく、納得は出来ませんでした。
3度音程の場合、今までよりもずっと音の位置関係を意識して望まないといけないのに、今回は全く安定せず、本当に最後の方になって少し出来たかな、という程度でした。そんな中でも、「ファ」を交えたフレーズはほんの少しずつですがやり方が見えた気もします。楽譜を見るより、自分の中で五線譜を思い浮かべて、そこで音符を置いていくイメージを持つと意外な程ハマりました。この場合、自分の中にフレーズが既に入っているのが前提となるので、一発目からすぐに、とはいかないのがなんとも言えない所ですが…それでも、自分の中ではちょっとした発見でした。
どうも自分は、全体のイメージや音の流れに重きを置く傾向にあるような気がします。その分細かい所が疎かになりがちというか…全体の中の一点にポイントを定めるのは得意というか好きなんですが、ただその一点のみを抜き出すと苦手な感があります。この辺りは今後の課題です。(ST)


<メニュ>

○高音で悩んでることに対して、もっと土台をしっかりした方がよいとのアドバイスを頂きました。
確かに、私個人の独特な悩みのせいで、ギリギリの高音を出すだけでなく、声に迫力を持たせる為にイントネーションも真似よう等々と難しくしすぎていました。
まずは、低音でイントネーションを真似るなら真似る等と色々切り分けてやるともっと早く上達するんじゃないかと思いました。
それと、いつも自分を悪く見るだけじゃなく、良く見る事も必要だとアドバイスして頂きました。

「まぁぁぁぁ、めぇぇぇぇぇぇ〜」「まぁぁぁぁ、もぉぉぉぉ〜」「まぁぁぁ、まもまもま〜」
「〜」の部分で弱くなっていること、高い音になると上半身で頑張ってしまうことを指摘して頂きました。
高い音を上半身で頑張らない為に爪先立ちで「まぁぁぁぁ、まめまめま〜」をしました。(OT)

○発声前の体操:腰の下の方にフラフープがあるように上半身をグルグル回す。
丹田の所が後ろから前を押すように。
上あごを、通常話す時より上げる。
音程が変わる時もポジションを変えない。
丹田を少し早く用意するが、鼻の空洞も一緒に用意する。(OK)

○ヴィーエーアーの発声
・ヴァーーーーイの発声
・セレナーーータの発声
・ホッホッホッホッホッホッホッホッホーの発声
・下からぼやけて出ているクセ
・お腹の横に空気を入れる
・発声をやる
・針に糸を通すイメージで声を出す
・上から声を出すイメージ (SO)

○50音口慣らしのトレーニング(ハ行とナ行)。前回のレッスンの際のことを思い出しつつ(喉・下げるなど)、声を出してみる。小林トレーナーからは、「エ行が喉にきている。浅い」とご指摘を頂く。自分で声を出しているときには気付かなかった。後で録音を聞きながら、丹念にチェックしてみた。
・壁に手をついて、相撲の四股、鉄砲のような体勢で、声を出してみると滑らかに出た。「支える」とはどういうことか。イメージが持てて勉強になった。
長文練習「司会進行」。後で録音を聞いてみたところ、まず単純に前回のレッスンの「さつき賞」よりは、はるかに聞き取りやすく、耳に心地が悪くなかった。息の流れとやや低めの声を意識したつもりであった。

1.新宿駅まで届かせる・・・自分としては深いところからひびきを飛ばすようなイメージで発声した。ただし、録音を聞いたところ、徒にバカでかいという感じで、あまりよくない。トレーナーからは、子音の不鮮明さの指摘。
2.「sotto voce」で新宿駅まで届かせる・・・体は大変に疲れたが、その後で出す声がきわめて滑らかであることに驚いた。息の流れ、母音、声立て・・・課題がより鮮明となってきた。(SD)

○リズムが遅れがちなので伴奏をよく聴き、横の繋がりをもっと意識する。
・部分的に良い声は出ていたので、さらに密度の濃い声を出す。
・出だしの音が息漏れしているので鋭く。
・メロディーの軌跡が見えない。
・子音をしっかり発音する。(OG)

○イエアオウオアエイ→そんなに口を開ける必要ない。母音を統一させるためにやる。
・自分の声を聞こうとすると声がこもるので前に出す。(クセ)
・音が高くなるほどノドは下げるイメージ。
・高い音はノドを絞めて出すのではなくノドを開いてお腹で支えて出す。
・アゴ周りを柔らかくする→アゴ回し。
・お腹も硬いからストレッチ。

声が自分の声を聞こうとするとこもるので気をつける。前に出す。
高い声を出そうとするとノドが締まるのでハミングで低い音から練習していこうと思う。
土台を作る。
ノドを開く練習をしようと思った。(SO) 

○インテンポで歌うとぶつ切りになりにくい。
・3メートル深くイメージを持つ事
・喉仏が下がった状態=しゃべっているのと同じポジション。
・抱いている赤ちゃんに聞かせるように歌うという感覚。
・音域が上がるほど支えは低い位置に。
・ささやくくらい、無声音になるくらい歌に表現をつけることを他の曲でもやっていこうと思いました。
・ 繰り返し歌って頭で考えなくてもポイントポイントを抑えられるように。(AD)

○ローソクの火を吹き消すイメージをしながら、息を吐くトレーニングで体の中に一本のパイプが通っていて、そこを空気が通っている。
ということを感じられるようになった。
今まではノドから声を出す事しかしていなくて、苦しいと感じることがあったが、ノドの奥にさらにバックボーンがあると思うと、心強く思え、歌うことが更に楽しくなった。
体の中に一本パイプが通っていて、そこを空気が通っていることを感じられるようになった。鼻の奥を開けて声をだすことも意識できるようになってきた。(YD)

○スーッと息を吐きながら、首の後ろを伸ばすストレッチ。
・姿勢をよくするストレッチ(胸の前で手を合わせ、開いておろす)
・肩をブラブラ、リラックス。前屈して、1、2、で吸って吐きながら戻る。
・吸うときは腰の後ろに息が入っているかチェック。
・声を出すとき、頬と鼻腔に響かせる。そこから音が前に出すイメージ。
・声を出すときのイメージ...サッカーのスローイングのイメージ
・ハミングをやる(口を閉じながらUで)
・スーとやるのは息に声を乗せるための準備。

ノドの管理をしっかりしようと思った。
息を少し深く吐けるようになったけどそれを声に出来ない。そして息を無駄にだしている。
スーと息を吐くとノドに力が入っているような感じになる(ノドが痛いからそのせいかも)
課題→ノドを使わない!→そのためにリラックス。(SO) 

○1.「イ」は口笛を吹く感じの口にする。
2.「ウ」は浅くなりがちなので「オ」にして歌う。
3.歌詞の意味を確認しながら歌う。 

1.新しい発声法。オ→ホッ→オ→ホッ
2.鼻で息を吸いお腹に落とす。
3.お腹のたての筋肉を使う意識。 (MO) 

○声の四つの因子 
1.高低 声帯の緊張度
2.強弱 呼吸(呼気圧)→多いと強い、少ないと弱い
3.持続時間 呼吸(量)
4.音色 共鳴
・基本のないところにで何回やってもダメ。
・上手く声がでないのはプロの声と呼吸が見についていないから
・違いが分かる事でどう対処したらいいかが分かる。
・実践だけではなく理論の知識があると迷ったときの指針になる。
・声の三要素である呼吸、声帯、共鳴をバランスよく組み合わせて自分の理想となる声を作る。
・共鳴の位置を同じにして話したり読んだりしないと聞きにくい。(IZ)


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■07.4月アンケート集計■ 
表記は、原則そのまま。(一部修正) 複数回答あり。
ご協力ありがとうございました。
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(1)声のよいと思う人

1.歌手 男性日本人

〔河島英五、錦織健、牧野正人、玉置浩二、小林桂、久保田利伸、平井堅、氷川きよし、ジョン・健・ヌッツオ、細川たかし、久保田利伸、布施明、沢田研二、布施明、桑田佳佑、桑田佳佑、Gackt、稲葉浩志、井上陽水、char、秦基博、コブクロ、山下達郎、玉置浩二、平井堅、福山雅治、ハナレグミ(永積たかし)、小田和正、デーモン小暮、布施明 沢田研二 美輪明宏 ASKA 福山雅治 アルベルト城間、平井堅、森山直太朗、清春、西川貴則、河村隆一、美輪明宏 福山雅治 美川憲一、布施 明、井上陽水、西城秀樹、新井英一、尾崎紀世彦、平井堅、加山雄三、石坂浩二、尾崎紀世彦、平井堅、森山 直太郎、布施明、ケミストリーの堂珍、尾崎紀世彦、さだまさし、前川清、稲葉浩志、世良公則、米良美一、尾崎紀世彦、織田哲郎、ASKA、細川たかし、田所豊、小椋佳、桜井和寿、桜井和寿〕

歌手 女性日本人

〔SHUUBI、一青窈、UA、カルメンマキ、中島みゆき、白鳥英美子、ミーシャ、吉田美和、椎名林檎、高橋真梨子、中島みゆき、MISA、中森明菜、加藤登紀子、AI、MISIA、ZARD、美空ひばり、黒猫、松田聖子、川嶋あい、中村由利(GARNET CROW)、金延幸子、今井美樹、カルメンマキ、岩崎宏美、平原綾香、八神純子、伊藤君子、美空ひばり、夏川りみ、中村中、AI、美空ひばり、中島みゆき、カルメンマキ、Cocco、堀江美都子、夏川りみ、本間哲子、ちあきなおみ、竹内まりや、和田アキ子、天童よしみ、中森明菜、アンジェラ・アキ、ちあきなおみ、加藤登紀子、あずさみちよ、クリスタルK、宇多田ヒカル、クリスタル・ケイ、森麻季、森麻季、平原綾香、吉田美和、美空ひばり、倖田くみ、森麻季、美空ひばり、美空ひばり、吉田美和、加藤登紀子、綾香、小柳ゆき〕

2.歌手 男性外国人

〔ナットキングコール、ルチアーノ・パヴァロッティ、エルヴィス・プレスリー、ルチアーノ・パヴァロッティ、プラシド・ドミンゴ、プラシド・ドミンゴ、ビリー・ジョエル、フレディー・マーキュリー、フレディー・マーキュリー、Stevie Wonder、エルトン・ジョン、チャックベリー、ダニエル・パウダー、スティービーワンダー、アートガーファンクル、Kirk Franklin、アーロン・ネビル、マイケルジャクソン、カルーソー、ビリージョエル、エリックマーティン、シャルル・アズナ−ブル、ジム・モリソン、アンドレア・ボチェッリ、アッシャー、josh groban、アンドレア・ボチェッリ、スティービーワンダー、ハンズィ・キアシュ(BLIND GURDIAN)、ブルース・ディッキンソン(IRON MAIDEN)、マイケル・キスク、Johnny Cash、Henri Salvador、Elvis Costello、Frank Sinatra、Andrea Bocelli、Carles Aznavour、Slava、セルジュ・ゲンスブール、Tim Mcgraw、Tim Lovelace、Rodney Griffin、イヴ・モンタン、ジョー・スタッフォード、ジョニー・ハートマン、ボビー・ダーリン、ナット・キングコール、チェット・ベイカー、メル・トーメ、ホセ・カレーラス、エルビスプレスリー、ジョニー・ハートマン、ナットキングコール、ナット・キング・コール、アンドレアボッチェレリ、アンディ・ウィリアムス、フレディー・マーキュリー、スティービー・ワンダー、Mika、ナット・キング・コール、Rケリー、BOYZ‖MEN、スティーヴィーワンダー、KCandJOJO、フランク・シナトラ、RYU、ベコー、Brian Setzer、Slava、スティーヴィー・ワンダー、エルビスプレスリー、JOAO NOGUEIRA、フレディ・マーキュリー、アンドレア・ボッチェリ、スティーブペリー、ジョアンジルベルト、パバロッティ、エルトン・ジョン〕

 歌手 女性外国人

〔ビョーク、ジュエル、ジャニスジョップリン、ビヨンセ、ジョニ・ミッチェル、ジャニス・ジョップリン、カレン・カーペンター、MINA、IVA・ZANICCHI、Joss Stone、サラブライトマン、メイシーグレー、カーペンターズ、オリビアニュートンジョン、エディットピアフ、ロ−リン・ヒル、ジャニス・ジョプリン、グロリア・エステファン、クリスティーナ・アギレラ、celine dion、デズリー、ジャネットジャクソン、アンジェラ・ゴソウ(ARCH ENEMY)、セリーヌ・ディオン、リリアナ・エレーロ、メルセデス・ソーサ、Patricia Kaas 、Natalie Imbruglia 、Sarah Brightman 、Ana Gabriel 、Patiy Page 、Bette Midler 、Basia、シャーリー・バッシー、ナンシー・ウィルソン、ダイナ・ショア、カーメン・マクレエ、バーシア、サラ・ヴォーン、ノラ・ジョーンズ、アニタ・オデイ、ジュリー・ロンドン、ホイットニー・ヒューストン、アレサフランクリン、ジュリー・アンドリュース、ジェニファー・ハドソン、ジョルジア、エンヤ、Mariah Carey、マヘリア・ジャクソン、マライアキャリー、クリスティーナアギレラ、ビヨンセ、ローリンヒル、サラ・ヴォーン、ナタリー・コール、アマリア・ロドリゲス、Connie Francis、Gizell D'cole、ジェニファー・ハドソン、サラ・ボーン、カレン・カーペンター、Filippa Giordano、セリーヌ ディオン、バーバラ・ストライザンド、トニー・ブラクストン、デズリー、ローリン・ヒル、エラ・フィッツジェラルド、マリーナ・ショウ、ダイアン・リーブス、ジェニファー・ハドソン、レナート・ブルゾン、カーペンターズ、マライア・キャリー、セリーヌ・ディオン、マライア・キャリー、アメリンク、セリーヌ・ディオン、ホイットニー・ヒューストン、マライア・キャリー、ミルバ〕

3.役者 男性日本人

〔江守徹、渡辺謙、森本レオ、阿部寛、鹿賀たけし、市村正親、浅野忠信、林隆三、渡辺謙、江守徹、中尾彬、北大路欣也、吉岡秀隆、藤原竜也、竹之内豊、寺尾あきら、松平健、森本レオ、江守徹、森本レオ、中村獅童、三上博、竹中直人、松田優作、中尾彬、阿部寛、中村獅童、反町隆史、山寺宏一、中尾彬、江守徹、生瀬勝久、阿部寛、江守徹 中尾彬 谷原章介、高井治、中尾彬、江守徹、中尾彰、丹波哲郎、江守徹、江守徹、三船敏郎、山寺宏一、山口祐一郎、中村雅俊、渡辺 謙、江守徹、伊武雅刀、真田広之、水谷豊、イブマサトウ、竹中直人、伊武雅刀、役所広司、役所広司、岡田真澄、中尾彬〕

 役者 女性日本人

〔松雪泰子、鈴木京香、泉ピン子、荻野目慶子、桃井かおり、大竹しのぶ、桃井かおり、夏木マリ、真矢みき、松島菜々子、松島菜々子、仲間由紀恵、杜けあき、真矢みき、鈴木京子、夏川りみ、吉永小百合、桃井かおり、中谷美紀、松下由紀、北都南、新妻聖子、岸田今日子、戸田恵子、真矢みき、岸田今日子、岸田今日子、宮沢りえ、南果歩、仲間由紀恵、、吉永さゆり、鈴木京香、浜田マリ、内田有紀、岩下志麻〕

4.役者 男性外国人

〔トム・クルーズ、ジャン・レノ、ハリソン・フォード、エディ・マーフィ、ミケリー・ジョーンズ、ぺ・ヨンジュン、トム・ウェイツ、ウィル・スミス、ショーン・コネリー、ジーン・ケリー、ジャック・ニコルソン、ジムキャリー、チャールトン・へストン、ジャック・ニコルソン、デンゼルワシントン、コルム・ウィルキンソン、昔のフランス映画、ロバート・デ・ニーロ、エディ・マーフィー、ブルース・ウィリス、ショーン・コネリー、ジムキャリー、ブラッド・ピット、デンゼルワシントン、カート・コバーン、ジョニー・ディップ〕

 役者 女性外国人

〔アンジェリ・ナジョリー、ジョディ・フォスター、シャルロット・ゲンズブール、Lea Salonga、キャサリン・ゼタ・ジョーンズ、ジェニファーハドソン、ビィビィアン・リー、マデリン・ストー、ドリューバリモア、レア・サロンガ、ウーピー・ゴールドバーグ、アヌク・エメ、ホイットニーヒューストン、メリル・ストリープ、マドンナ、マライヤ・キャリー、マリリン・モンロー、キャメロン・ディアス、ニコール・キッドマン、グィネス・パルトロウ、ウーピー・ゴールドバーグ〕

5.その他 男性日本人

〔お笑い芸人、竹中直人、松坂大輔、山口智光、麒麟、田崎真也、江原啓之、篠田三郎、麒麟、ケンドー・コバヤシ、ワッキー、鈴置洋孝(声優)、中尾彬、金尾哲夫(劇団昴)、ますだおかだのますだ、八代目桂文樂、野沢那智、麒麟の川島、手島龍、八嶋 智人、小林賢太郎(ラーメンズ)、植木等、ジョン・カビラ、江守徹〕

 その他 女性日本人

〔若槻千夏、戸田恵子、戸田恵子、友近、青木さやか、野沢雅子、池田昌子(俳協)、友近、増山江威子、黒柳徹子、YOU、渡辺美佐、増田明美、加賀美幸子、花子、高島礼子、田嶋陽子、吉永百合子、NHKのベテランアナウンサーのナレーション〕

6.その他 男性外国人

〔チェザーレ・シエピ、ブッシュ大統領、アーノルド・シュワルツェネッガー、ラリー・キング、ブルース・リー、サイモン&ガーファンクル、デビッドカヴァーデイル、マーロンブランド、カート・コバーン、オーソンウェルス、アンドレア・ボッチェリ〕

 その他 女性外国人

〔ヒラリー・クリントン、メリンダ(アメリカンアイドルシーズン6に出場している)、マヘリア・ジャクソン、セヴァン・スズキ、カレン・カーペンター、マライアキャリー、リズライト、マドンナ、マライア・キャリー、マリリン・モンロー、ヘレン・メリル、キャスリーン・バトル〕


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(2)Singer(次のことについてもっとも学ぶべきもののあると思われる人)

1.フレージング、歌唱力

〔美空ひばり、イレーナ・コトルバシュ、徳永英明、マライア・キャリー、倖田くみ、AIKO、R.Fleming、フランク・シナトラ、美空ひばり、マリア・カラス、スティービーワンダー、ルチアーノ・パヴァロッティ、Stevie Wonder、BOA、平井堅、キャロルキング、Gackt、宇多田ヒカル、カレン・カーペンター、ジョニ・ミッチェル、スティービーワンダー、カルメンマキ、山下達郎、玉置浩二、チャカ・カーン、マイケル・ジャクソン、ミルバ、スーミン、村上進、美空ひばり、ビリ−・ジョエル、サラ・ボーン、バルバラ、クリスティーナ・アギレラ、celine dion、ルーサーウ゛ァンドロス、B'Z、ドリカム、マイケル・キスク、ミルバ、トニー・ベネット、サラ・ヴォーン、マンマ・ミーア(ロンドンキャスト盤CDのドナ役の方)、稲葉浩志、ナット・キング・コール、ミルバ、マーヴィンゲイ、エラ・フィッツジェラルド、D.D.Bridgewater、ジョルジア、美空ひばり、Beyonce、エラ・フィッツジェラルド、マライアキャリー、フレディ・マーキュリー、ナタリー・コール、美空ひばり、ちあきなおみ、吉田美和、ちあきなおみ、ASKA、Bobby Mcferrin、Tack &Patty、ビリーホリデイ、ルイアームストロング、バーブラ・ストライザント、クリスティーナ・アギレラ、ビヨンセ、エラ・フィッツジェラルド〕

2.技術、チェック

〔ステイシー・オリコ、三浦大知、吉田美和、Craig David、アル ジャロウ、マイケルジャクソン、マリア・カラス、シャルル・アズナ−ブル、エラ・フィッツジェラルド、スティービー・ワンダー、celine dion、B'Z、ドリカム、マイケル・キスク、ミルバ、エラ・フィッツジェラルド、アンドレア・ボッチェリ、平井堅、エラ・フィッツジェラルド、ダニーハサウェイ、チャカ・カーン、D.D.Bridgewater、マライア・キャリー、Mariah Carey、パヴァロッティ、クリスティーナアギレラ、美空ひばり、マイケル・ジャクソン、美空ひばり、ちあきなおみ、竹下ユキ、吉田美和、Bobby Mcferrin、ビリーホリデイ、美空ひばり、エディタ・グルベローヴァ、森山良子、美空ひばり、E.グルヴェローバ、A.Auger、B’z、美空ひばり、マリア・カラス、アンドレア・ボチェッリ〕

3.声の音色

〔中島みゆき、郷ひろみ、ミレッラ・フレーニ、イレーナ・コトルバシュ、玉置浩二、アンジェラ・アキ、YUI、小田和正、槙原敬之、E.Ameling、サラ・ブライトマン、美空ひばり、マリア・カラス、シェリル・クロウ、チェザーレ・シエピ、ジュエル、清春、吉田美和、ミッシェル・ポルナレフ、FAUSTO・LEALI、babyface、福岡ユタカ、マイケルジャクソン、カルーソー、akiko、美空ひばり、イ−グルス、椎名林檎、パバロッティ、U2、celine dion、B'Z、ドリカム、ハンズィ・キアシュ、バルバラ、サラ・ヴォーン、ノラ・ジョーンズ、Roger Bart、サラヴォーン、ナット・キング・コール、ミルバ、マックスウェル、モートン・ハルケット(a-ha)、D.D.Bridgewater、サラ・ヴォーン、江戸屋猫八、Mariah Carey、サラヴォーン、ホィットニーヒューストン、郷ひろみ、エレーヌ・ページュ、カルメン・マキ、ちあきなおみ、元ちとせ、カレン・カーペンター、槇原敬之、Rachelle Ferrell、フランクシナトラ、サラ・ヴォーン、マライヤ・キャリー、宇多田ヒカル〕

4.音楽的くみたて

〔安藤裕子、Gackt、ポール・マッカートニー、スティービーワンダー、井上陽水、レイ・チャールズ、Boyz U Men、プリンス、XJapan、斎藤秀雄、村上進、美空ひばり、ビリ−ジョエル、ビョーク、U2、green day、X、ルーサー・ウ゛ァンドロス、B'Z、ドリカム、ブルース・ディッキンソン、ミルバ、マンマ・ミーア(ロンドンキャスト盤CDのドナ役の方)、フランクシナトラ、ララ・ファビアン、ジョルジア、スティーヴィーワンダー、ミッシェル・ンデゲオチェロ、D.D.Bridgewater、椎名林檎、Sarah Brightman、ミルバ、ビヨンセ、スティーヴィー・ワンダー、シャルロット・チャーチ、美空ひばり、ちあきなおみ、aiko、YUI、ちあきなおみ、ASKA、Ella、 Sarha、Bobby Mcferrin、カサンドラウィルソン、ドメニコ・モドゥーニョ、マリア・カラス、竹内まりや、YUKI、F.dieskau、プラシド・ドミンゴ、美空ひばり、マリア・カラス、フレディー・マーキュリー、フィッシャー・ディースカウ〕

5.表現力、説得力

〔ちあきなおみ、マリア・カラス、レオンタイン・プライス、玉置浩二、中島みゆき、さだまさし、美空ひばり、倖田くみ、F.dieskau、マライア・キャリー、美空ひばり、マリア・カラス、ビリー・ジョエル、桑田佳祐、美輪明宏、桑田佳佑、ジャニス・ジョップリン、宇多田ヒカル、井上陽水、桜井和寿、吉田美奈子、ビーズ(稲葉)、武満徹、吉田美和、美空ひばり、ルイ・アームストロング、長渕剛、布施明、浅井健一、ジャック・ブレル、U2、吉田美奈子、B'Z、ドリカム、清春、アマリア・ロドリゲス、チャカ・カーン、ビヨンセ、Heather Headly、ビリーホリデイ、美輪明宏、美空ひばり、ミルバ、エディット・ピアフ、ディアンジェロ、プリンス、D.D.Bridgewater、エディット・ビアフ、バンプオブチキン、Sarah Brightman、美空ひばり、セリーヌディオン、ルイ・アームストロング、ナタリー・コール、ちあきなおみ、ちあきなおみ、朝崎郁恵、ちあきなおみ、尾崎豊、ジャニス、バーバラストライザンド、エディット・ピアフ、美輪明宏、美空ひばり、ローリン・ヒル〕

6.あなたに影響をもっとも与えた歌手

〔桑田佳祐、タック&パティ、SHUUBI、松岡充、B'z、井上陽水、山崎まさよし、babyface、オフコース、XJapan、荒井由美、吉田美和、尾崎紀世彦、桜井和寿(ミスターチルドレン)、清春、徳永英明、ジム・モリソン、さだまさし、U2、浜崎あゆみ、佐野元春、Xjapan、清春、尾崎豊、バルバラ、サラ・ヴォーン、Roger Bart、稲葉浩志、美輪明宏、マーヴィンゲイ、ボビー・マクファーリン、D.D.Bridgewater、スティービー・ワンダー、中村中、ミルバ、マライアキャリー、フレディ・マーキュリー、笹本玲奈、美輪明宏、ちあきなおみ、遊佐未森、Mariana Cornejo、スティーヴィー・ワンダー、ちあきなおみ、玉置浩二、ASKA、チャカカーン、ビリージョエル、ジョン・レノン、ビリーホリデイ、エディット・ピアフ、バーブラ・ストライザント、アリーヤ、ヘルマン・プライ、ミレッラ・フレーニ、レナータ・テバルディ、Fioreuza cosstto、R.Streich、ルチアーノ・パヴァロッティ、チェザーレ・シエピ、これまで聴いたきたすべて、エットーレ・バスティアニーニ〕


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(3)作品(好きなもの、できれば影響をもっとも受けたものとして)

1.もっとも好きな曲とアーティスト

a.ロック・ポップス 

〔ボブ・ディラン、ブルース・スプリングスティーン、ガンズアンドローゼス、YUKI、ラルクアンシェル、B’z、ビートルズ、エルヴィス・プレスリー、ドントストップミーナウ/クイーン、紅/X JAPAN、I Just Called To Say I Love You/Stevie Wonder、三浦大知、good bye aliceinwonderland/jewel、Gackt、SOPHIA、B'z、ジョニ・ミッチェル、Smokye /char/、レイトリー・アズイフユー/スティービーワンダー、天国への階段/レッドツェッペリン、アキレス・ザ・スタンド、Every time I Close My Eyes/babyface、I.G.Y/ドナルド・フェイゲン、コンディション/ミント、紅/XJapan、Dreams Come True、ストレンジャー/ビリージョエル、ドリ−ムス/ヴァン・ヘイレン、スモール・チェンジ/トム・ウェイツ、ボヘミアンラプソディ/クィーン、beautiful day/U2、i surrender/ celine dion、午後の恋人/吉田美奈子、織田哲郎、春畑道哉、XJAPANの作品ほとんど、FAKE STAR/黒夢、Quelqu'un M'A Dit /Carla Bruni、New World/ビョーク、BonJovi、奥田民生、リッスン/ビヨンセ、I can't stop loving you A Whole New World/ビートルズ、Brad Kane&Lea Salonga、明日にかける橋/サイモン&ガーファンクル、カルーソー/スティービー・ワンダー、ホイットニーヒューストン、ブラウンシュガー/ディアンジェロ、I Believe/チャカ・カーン、オリビィア・ニュートンジョン、サマータイム/ジャニス・ジョップリン、LATELY/スティービー・ワンダー、白い暴動/CLASH、ミゼレーレ/ズッケロ&パヴァロッティ、アナーキーインザユーケー/セックスピストルズ、ウィー・アー・ザ・チャンピオン/クイーン、スリラー/マイケル・ジャクソン、ニューヨークシティ・セレナーデ/クリストファークロス、The Reflex/Duran Duran、マイケルジャクソン、Blood、Sex and Booze/GREEN DAY、氷の世界/井上陽水、LET IT BE/BEATLES、Someday I'll Be Saturday Night/BONJOVI、マーデンヒル/ラスカルズ、ビートルズ、ジョンメイヤー、バーブラ・ストライザント、オアシス、ブリトニー・スピアーズ、宇多田ヒカル〕

b.クラッシック 

〔モーツァルト、アンドレア・ボチェッリ、月光/ベートーベン、秋川雅史、ピアノソナタ「熱情」/ベートーベン、坂本龍一、新世界/ドボルザーク、ショ−ロインディゴ/古澤巌、ピアノソナタ/スクリャービン、ボレロ/ラベル、別れの曲、エチュード/ショパン、マタイ受難曲/バッハ、ボレロ/M.ラヴェル、アイーダ/ホセ・カレーラス、凱旋行進曲/マリア・カラス、乾杯の歌/ヴェルディ、ボレロ/ラベル、タイムトゥセイグッバイ/アンドレアボッチェレリ、沈める寺(ドビュッシー)/ ピアノ奏者:アルトゥ−ル・べネディッティ・ミケランジェリ、バイオリン協奏曲K332/モーツアルト、交響曲第九番/ベートーベン、ハバネラ/シャルロット・チャーチ、ボレロ/ラヴェル、Aria(Magnificat)/G.P.Teleman (Ensemble Planeta)、魔笛/モーツァルト、鳥の歌、第9/ベートーベン、威風堂々/エドワード・エルガー、ドビュッシー/ラベル、インベンション/バッハ、ベートーベン、ヘルマン・プライ、ルチアーノ・パヴァロッティ、オペラ全般、ベートーヴェン、フォーレなどの宗教曲、マタイ受難曲/バッハ、弦楽のためのアダージョ、ウラディーミル・アシュケナージ、カルメン、シャルロット・チャーチ、愛の妙薬、トゥーランドット、岩上の羊飼/F.suhubert、ルチアーノ・パヴァロッティ、ルチアーノ・パヴァロッティ、インジェミスコ/アンドレア・ボチェッリ、ウムベルト・ジョルダーノ/アンドレア・シュニエ〕

c.ジャズ

〔カサンドラ・ウィルソン、パット・メセニー(g)、チック・コリア、TAKE5、ビリー・ホリディ、ミスティ、チック・コリア、明るい街角/ルイ・アームストロング、タック&パティ、カサンドラ・ウィルソン、ケイコ・リー、渡辺香津美、Tin Tin Deo/ Art Pepper、miss you/akiko、マイファニーバレンタイン/ケニー・ドリュー、What a Wonderful World/ルイ・アームストロング、テイクファイブ、ビッチェズブリュー/マイルス・デイヴィス、sometime ago-la fiesta/chick corea、Macio Parker、Billie Holiday、サラ・ヴォーン、Georgia On My Mind/レイ・チャールズ、枯葉/サラヴォーン、My one and Only Love/ジョン・コルトレーン&ジョニーハートマン、Someone To Watch Over Me/エラ・フィッツジェラルド、ラストタンゴインパリ/カレルボレリートリオ、Island/越智未穂夜、スペイン/チック・コリア、You are too beautiful/サラ・ヴォーン、フライミートゥザムーン/フランク・シナトラ、クライ・ミー・ア・リバー/ジュリー・ロンドン、素晴らしき世界/ルイ・アームストロング、ナタリー・コール、What's a wonderful world/サッチモ、Body And Soul/安則眞実、エアジン、奇妙な果実/ビリー・ホリディ、SUMMER TIME/サラ・ボーン、Misty/エロール・ガーナー、エリックドルフィ/ビル・フリーゼル、ディスイズアニタ/アニタ・オデイ、ルパン/大野雄二、エラ・フィッツジェラルド〕

d.民族、エスニック 

〔ディ・ファング/郭英男、ザップ・ママ、伊藤多喜雄、ガンダラ、ヴォラーレ/ジプシーキングス、ランバダ/カオマ、モンゴル/ホーミー、自分の土地へのセレナーデ/メルセデス・ソーサ、類も稀に/ノロヴバンザド、許可の子守唄 /二胡 奏者:許可(シェイ・クウ)、アフリカン・ヒーリング/不明、天使のミロンガ/アストル・ピアソラ、ロムポップ/ヴィエラ・ビラ&カリ、/HAILA MOMPIE、One prayer and a modest wish/vita nova、ニーニャデロスペイネス、金徳シ朱、FACHO DE ESPERANCA/FUNDO DE QUINTAL、ゴゼ歌/ゴセ、エディット・ピアフ、ケチャ、沖縄系、中国民謡、マイウェイ/ジプシーキングス〕

e.J-POPS

〔沢田研二、長渕剛、イエローモンキー、渡辺美里、ミスターチルドレン、小田和正、槙原敬之、SMAP、山崎まさよし、スガシカオ、Judy and Mary、久保田利伸、MISIA 、カサブランカダンディ/沢田研二、乾杯/長渕剛、TSUNAMI/サザンオールスターズ、三浦大知、会えない人/SHUUBI、B'z、one・Knight・stands/山崎まさよし、1〜4枚目のアルバム全て/井上陽水、くるみ/Mr.Children、イージードゥーダンス/trf、翳りゆく部屋/荒井由実、少年/黒夢、素顔/長渕剛、スタ−ダストレビュ−/夢伝説、スマイル/イエローモンキー、精霊流し/さだまさし、My way/デフテック、a song for ××/浜崎あゆみ、SWEET HEART MEMORY/SHAZNA、想い出がいっぱい/H2O、dindi/Soul Bossa Trio、クリスタル・ケイ、安室奈美恵、ZERO/B’z、糸/中島みゆき、ブーム/島唄、恋ことば/高橋真理子、15の夜/尾崎 豊、閃光/UA 、アンジェリーナ/佐野元治、AI、久保田利伸、LOVE LOVE LOVE/平井堅、友達の詩/中村中、涙そうそう、チェイスザチャンス/安室奈美恵、お嫁サンバ/郷ひろみ、Valenti/BoA、モンキーマジック/ゴダイゴ、シャイニン・オン 君が哀しい/LOOK、Zabadak(上野洋子)、島唄/THE BOOM、PEACE/JUDY AND MARY、旅立つ秋/荒井由実、さよなら/オフコース、ここにしか咲かない花/コブクロ、フリッパーズギター、カヒミカリィ、サザンオールスターズ、Mr.children〕

f.演歌

〔美空ひばり、美空ひばり、氷川きよし、おふくろさん/森進一、川の流れのように/美空ひばり、美空ひばり、津軽海峡冬景色/石川さゆり、みだれ髪/美空ひばり、川の流れのように/美空ひばり、乾杯、悲しい酒/美空ひばり、悲しい酒/美空ひばり、川の流れのように/美空ひばり、りんご追分/美空ひばり、津軽平野/吉幾三、北酒場/細川たかし、喝采/ちあきなおみ、美空ひばり、りんご追分/美空ひばり、美空ひばり、兄弟船、天城越え/石川さゆり、天城越え/石川さゆり、リンゴ追分/美空ひばり、愛の終着駅/八代亜紀、石川さゆり、みだれ髪/美空ひばり、氷雨、愛燦々/美空ひばり、三波春夫、森進一、舟歌/八代亜紀、吉幾三、津軽海峡冬景色/石川さゆり、北島三郎、吉幾三、八代亜紀、氷川きよし、川の流れのように/美空ひばり、美空ひばり、美空ひばり、男はつらいよ/渥美清〕

g.その他

〔フランク・シナトラ、ライトニングハート/横山智佐、ヴィドール/D、歌うたいのバラッド/斉藤和義、栄光への脱出/エディットピアフ、ドラックス、エイフェックス・ツイン、because of you、Ne-Yo、Mirror Mirror/BLIND GUARDIAN、地球の目覚め/青木由有子、Ma Plus Belle Histoire D'amour/バルバラ、 Time to Say Goodbye /エディット・ピアフ、美輪明宏/ボン・ボヤージュ、叫ぶ詩人の会/抱きしめたい、カントリー・ロード/ジョン・デンバー、オーバー・ザ・レインボウ/スタンダード、思い出は億千万/ゴム、つぐない/テレサ・テン、モノマネ/清水ミチコ、あしたがすき/堀江美都子、久石譲、矢野顕子、ライトニングインアボトル/マーティンスコセッシ〕


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2.好きな映画と役者

a.洋画

〔戦場のピアニスト、ラブソングができるまで、グーニーズ、レオン、蜘蛛女のキス/ジョン・レグイザモ、ロードオブザリング、薔薇の名前、バッファロー66/ヴィンセントギャロ、ローマの休日/オードリーヘップバーン、レミゼラブル、SAW、暗い日曜日、ローズ、敬愛なるベ−ト−ヴェン、髪結いの亭主、風と共に去りぬ/クラーク・ゲーブル、stand by me、ウィル・スミス、タイタニック、素晴しき哉人生/ジェームズ・スチュアート、タイタニック、ジャッキーチェン、きっと忘れない、アダプテーション/ニコラス・ケイジ、メリーに首ったけ/キャメロン・ディアス、ライムライト/チャップリン、ライフイズビューティフル、猟奇的な彼女、シカゴ/キャサリンゼタジョーンズ、ギャラクシークエスト/ジム・キャリー、エディ・マーフィー、ゴッドファーザーU/ロバートデニーロ、パフューム/ベン・ヴィショー、シェーン/ロバート・デェニロ、バグダッド・カフェ、理由なき反抗/ジェームズディーン、ローマの休日/オードリー・へップバーン、狼たちの午後/アルパチーノ、2001年宇宙の旅、太陽がいっぱい/アランドロン、エル・トポ、レオン/ジャン・レノ、Lord of The Ring、ラッチョドローム/デンゼルワシントン、マイフェアレディ/オードリー・ヘプバーン、ひまわり/ソフィア・ローレン、バックトゥーザ・フューチャー、ホテルルワンダ、汚れた血/ドニ・ラバン、インディペンデンスデイ、羊たちの沈黙/ジョディフォスター、ディーバ、ショーシャンクの空、ケイト・ブランシェット、アメリの日記、ニューシネマパラダイス、タイタニック、シンドラーのリスト、風と共に去りぬ、フォレスト・ガンブ-一期一会、ジョニー・デップ、アメリ、サウンドオブミュージック、Il postino、SAYURI、ナイトミュージアム/ロビン・ウイリアムズ、アマデウス、いまを生きる、ゴットファーザー/ロバート・デニーロ、輝ける青春/ルイージ・ロ・カーショ、戦場のメリークリスマス/デヴィッド・ボウイ〕

b.邦画

〔となりのトトロ、バトルロワイヤル、寅さん、仁義なき戦い/菅原文太、渡部篤郎、ナウシカ、ジーナK、ジョゼと虎と魚たち、中山美穂、夢みるように眠りたい/小日向文世、千と千尋の神隠し、東京日和/竹中直人、古都/山口百恵、カーテンコール、バトルロワイヤル、三上博、真田博之、家族ゲ−ム、HANAーBI、市原悦子、デスノート、松島菜々子、トリック/阿部寛、生きる/志村喬、ビルマの竪琴、メゾン・ド・ヒミコ/オダギリジョー、三文役者/樹木希林、男たちの大和/中村獅童、ファンシーダンス/本木雅弘、幸せの黄色いハンカチ/高倉健、オールウェイズ三丁目の夕日/堤真一、ヴァイブレーダ/寺島しのぶ、座頭市、きらきらひかる/薬師丸ひろこ、火垂るの墓、フラガール/蒼井優、フラガール、パッチギ/勝新太郎、ほたるの墓、父と暮らせば/宮沢りえ、みんなの家、サトラレ/武田鉄矢、真田ひろゆき〕

3.好きな演劇と演出家

〔12人の優しい日本人/三谷幸喜、越川大介、グランドホテル/三谷幸喜、鹿鳴館/浅利慶太さん、ダブリンの鐘つきカビ人間/G2、パンドラの鐘/野田秀樹、三谷幸喜、ラサール石井、13人の優しい日本人、蜷川幸雄、ラーメンズ/小林賢太郎、三谷幸喜、イギリス喜劇(加藤健一事務所)、宮本亜門、宮本亜門、鴻上尚史、宮城聡、夏の夜の夢/シェイクスピア、ケネス・ブラナー〕

4.好きな小説ほかと作家

〔竜馬がいく/司馬遼太郎、三国志/北方謙三、浅田次郎、星新一、三浦綾子、ターシャの庭、江國香織、宮部みゆき、J.アーチャー、塩野七生、五木寛之、笑倣江湖/金庸、5分後の世界/村上龍、山田詠美、薄紅天女、荻原規子、音楽の彼岸/村上龍、奇跡の人/真保裕一、白夜行/東野圭吾、無影燈/渡辺淳一、アルジャーノンに花束を/ダニエルキイス、ガープの世界/ジョン・アーヴィング、スティーブン・キング、十津川警部シリーズ/西村京太郎、弟の戦争/ロバート・ウェストール、予知夢/東野圭吾、坊ちゃん/夏目漱石、ダンス・ダンス・ダンス/村上 春樹、用心棒シリ−ズ/藤沢周平、れもん/梶井基次郎、太陽の子/灰谷健次郎、三国志、山田詠美、アルケミスト、パウロ・コエーリョ、三国志、十七歳で考えたこと/三田誠広、星の王子様/サン=テグジュペリ、伊豆の踊子/川端康成、宮本輝、ハリーポッターシリーズ、三島由紀夫、黄金虫/ポー、戯言シリーズ/西尾維新、東京忌憚集/ 村上春樹、三島由紀夫、風の影/カルロス・ルイス・サフォン、夏の庭‐the frends‐/湯本香樹美、月と六ペンス/モーム、玉蘭/桐野夏生、ヘルマン・ヘッセ、あかんべぇ/宮部みゆき、十二国記/小野不由美、マラケシュ心中/中山可穂、妊娠カレンダー/小川洋子、れもん/梶井基次郎、ゲームの名は誘拐/東野圭吾、イリュージョン/リチャードバック、村上春樹、ダン・ブラウン、桐島洋子、ショートショート/星新一、伊坂幸太郎、宮部みゆき〕

5.好きな漫画と作品

〔バガボンド/井上雄彦、ドクターコトー、バガボンド、ブラックジャックによろしく、烈火の炎/安西信行、最遊記、バサラ、スラムダンク/井上雄彦、HUNTER×HUNTE/富樫義博、幽遊白書、ムヒョとロージーの魔法律相談所/西義之、エースをねらえ、スラムダンク、風の谷のナウシカ/宮崎駿、花男/松本大洋、火の鳥/手塚治虫、バガボンド/井上雄彦、スラムダンク/井上雄彦、20世紀少年/浦沢直樹、昴/僧田雅仁、ジョジョの奇妙な冒険/荒木飛ロ彦、寄生獣、ファイブスタ−スト−リ−ズ/永野護、俺節/土田世紀、スラムダンク/井上雄彦、ARMS、ガンダム、タッチ/あだち充、エースをねらえ!/山本鈴美香、バガボンド、ピアノの森、のだめカンタービレ、NANA、G線上ヘブンズドア/日本橋ヨヲコ、度胸星/山田 芳裕、ゴーマニズム宣言/小林よしのり、シグルイ/口貴由、はじめの一歩、ブッダ/手塚治虫、昴、BECK、リアル、ワンピース/尾田栄一郎、ワンピース/尾田栄一郎、バナナフィッシュ/吉田秋生、奇子、MW/手塚治虫、エロイカより愛をこめて/青池保子、何でも読む、イティハーサ、はいからさんが通る/大和和紀、ピアノの森、BLEACH/久保帯人、ネジ式/つげ義春、ぼくの地球を守って/日渡早紀、あぶさん、バガボンド、渡辺多恵子、手塚治虫、スラムダンク、ワンピース、マスターキートン、MONSTER、いくえみ綾作品、おーい竜馬、アドルフに告ぐ、のだめカンタービレ、矢沢あい、のだめカンタービレ、リアル、花より男子〕

6.好きな声優と作品

〔ベテランの声優さん、永井さん(サザエさん、波平さん)、坂本真綾、山寺宏一/カウボーイビバップ、田中真弓、安達忍、伊倉一恵、横山智佐/銀河お嬢様伝説ユナ、野沢雅子/ドラコンボール、山田康雄/ルパン三世、清川元夢/新世紀エヴァンゲリオン、大山のぶ代/ドラえもん、戸田恵子、高山みなみ/名探偵コナン、小山力也/24(ジャック・バウアー役)、高山みなみ/名探偵コナン、大塚芳忠/NARUTO他、中田譲治/海がきこえる、日野由利加/ビバリーヒルズ高校白書・青春白書、緒方恵美、Brad Kane&Lea Salonga、Paige O'Hara/アラジン、さとう雅義 /車輪の国、向日葵の少女、池田秀一/機動戦士ガンダムのシャアアズナブル、池田昌子/銀河鉄道999、野沢那智/ゴットファーザー、下条アトム、石坂浩二/作品名不明、若村麻由美/アリーmyラブ、ささきいさお/宇宙戦艦ヤマト、山寺宏一、山田康雄/ルパン3世、大山のぶ代、納谷悟朗/ルパン三世シリーズ、林原めぐみ/スレイヤーズみ、ポアロの声の方/名探偵ポアロ〕

7.好きなミュージカルと役者

〔ヘドウィグ&アングリーインチ/ジョン・キャメロン・ミッチェル、エリザベート/北大路、オペラ座の怪人、美女と野獣、マンマ・ミーア、劇団四季・昭和三部作全て/保坂知寿、鈴木京子、志村幸美、島田歌穂、サラ・ブライトマン、リア・サロンガ、マンマ・ミーア(ロンドンキャスト盤CDのドナ役の方)、Swing/ブロードウェイ、コーラスライン、ドリーム・ガールズ、RENT、レ・ミゼラブル/新妻聖子、シカゴ、雨に唄えば/フレッド・アステア、レミゼラブル/岡幸二郎、ドン・ピューレン、島田歌穂、LITTLE SHOP OF HORRORS/森有紀、レミゼラブル/前田美ばり、マリーアントワネット/笹本玲奈、劇団四季作品、美女と野獣、オペラ座の怪人、I DO I DO!、cats、レ・ミゼラブル、美女と野獣、オペラ座の怪人/サラ・ブライトマン〕

8.好きなプレイヤー(Key,Guitarほか)

〔パット・メセニー(g)、チック・コリア(p)、野村義男、J.Demus、キース・ジャレット、ゲイリー・ムーア、青木秀一、押尾コータロー、char(G)、ジミヘンドリックス、ジミーペイジ、ジェフベック、ベン・ハーパー、KANKAWA(ジャズオルガン)、ジャム&ルイス(プロデューサー)、加古隆、デヴィットティウォーカー、エディー・ヴァンヘイレン、キース・ムーン(WHOのドラム)、ウー・ルー・チン、元Xのyoshiki、土屋昌巳、イングヴェイ・マルムスティーン、ジミ・ヘンドリックス、ミシェル・ペトルチアーニ(P)、ルッジェーロ・リッチ(ヴァイオリニスト)、イムジ・チ合奏団、シェーン・ガラース(Dr)、ジョン・コルトレーン、サンタナ、Raul Midon(G)、Oskar Peterson(P)、Ron Carter (B)、 中村真(P)、田中裕士、マイルス・デイビス、上原ひろみ、千住真理子(バイオリン)、キッシー(関西方面で活動するTWILIGHT BLUEというグループのkey)、オーティスラッシュ(G)、エドゥアルド・ロビーラ(バンドネオン)、押尾コータロー(G)、パーカッショニスト:三沢泉、長谷川景光、パキートデリベラ(サックス)、チャー、深町純、チックコリア、グレングールド、セシルテイラー、ジェームズムーディ、ケニーギャレット、マイケルシェンカー、スティーブジョーダン(Dr)、ピノパラディノ(B)、オスカー・ピーターソン、小曽根真〕

9.好きなアーティスト(その他美術、彫刻、建築家など)

〔アルフォンス・ミュシャ、佐竹美保、レオナルド・ダ・ビンチ、ガウディ、スタンリー・キューブリック、エミール・ガレ、黒澤明、奈良美智、クロード・モネ、葛飾北斎、加藤陶九郎、尾形香三夫、アルフォンス・ミュシャ、ミロのヴィーナス、平櫛田中、I.M.ペイ、宮崎駿、富野由う季、横尾忠則、エドワード・ホッパー、有元利夫、モーリス・ドニ、アントニン・レーモンド、いわさきちひろ、岡本太郎、古今亭志ん生、桂 米朝、内藤忠行(写真家)、ガウディ、サルバドール・ダリ、上村松園(日本画家)、竹内栖鳳(日本画家)、建築家・丹下健三郎、ゴッホ、ラーメンズ、フランク・ロイド・ライト、ルノアール、岡本太郎、写真家:星野道夫、江國香織、横山大観、日比野こづえ(衣装クリエイター)、余家英昭(庭ほか生活全般クリエイター)、相田みつを、ガウディ、フンデルトワッサー、レンブラント、キキスミス、田中一村、オーギュストロダン、中川幸雄、ロダン、ルネ・ラリック、山本容子、モディリアーニ、シャガール、ガウディ、アントニオ・ガウディ、シャガール、印象派、だまし絵、フンデルト・ヴァッサー、ジョルジオ・デ・キリコ、シャガール、モネ、レオナルド・ダヴィンチ、シャガール、レオナルド・ダヴィンチ、岡本太郎、平山郁夫、東山魅夷〕


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(4)近況・活動状況

・歌よりも漫画かなり描いてます。でも歌も好きです。
・色々な声を試し、自分の限界を試しています。
・Live 東大和 カフェバー空
・ピアノ弾き語りの活動をライブハウスを中心にやっています。
・ピンでの作品製作中。
・ゴスペルサークル、イベント活動はまだ未定。
・ひたすら練習してます。
・自分の表現とはなにか模索中です。
・毎日コツコツレッスンを積み重ねているところです。
・バンドメンバーを集めています。
・バンドメンバーを捜しながらトレーニングの毎日。
・6月に1本、7月に3本ライブが決まりました。以前やっていたバンドを解散し、全く同じメンバーで再出発という感じです。 
・ギターの練習をしつつ、歌唱力の向上を図っているところです。
・幼い頃より聞いた、記憶に(印象に)残り続ける曲を再確認、音源・楽譜入手し歌ってます。デモ音源録音準備始める予定です。
・声優、ナレーターのオーディションがあればうけるつもりです。
・バンドを新しくするのでそのために練習とメンバー探し中です。
・自分のバンドの2回目のライブをやる。
・10回程度の弾き語りライブを経て、現在はオーディションやデモテープ送付などの営業活動を開始したところです。
・今年の4月に合気道初段を取得しました。学生と違って、社会人で取得した武道の段位取得の喜びはまた格別なものがあります。
・ジョンレジェンドのライブを1月に見に行きました。声の力強さ。自信に満ち溢れたたフォーマンスに魅力を感じた。彼の紳士な人柄そして内に秘めた熱いソウルを感じるライブでした。
・ギター&ピアノ(&ボーカル兼)&サックス&パーカッションの4人編成でJazz Standard "Night In Tunisia"の音造りを始めました。
・都内のライブハウスに出演中。
・日帰り手術して痛みから寝込んでます……。
・音楽基礎と発声・歌唱基礎の強化、オリジナルフレーズに重点をおいて研究中。ステージングの研究のため、4月に2週間、北米のクラブを見てまわった。
・何するか考え中。
・最近は、仕事で精一杯でコンサート・ライブ鑑賞もできていない状況ですが、通勤時はできるだけたくさんのいろいろな曲を聴くようにしています。
・半月程、会社も休んで実家に帰っていましたが、ようやく落ち着いてきた所です。
・定期的にライブを行っています。 
・雨の多い季節になってきたので首や頭に鈍痛があり体調が思わしくないです。
・シャンソンとポピュラーを昨年末に始めてライブハウスで歌い、厳しさを痛感。甘くないとつくづく思い知らされました。仲間と自主コンサートを開きます。
・レッスンを始めたばかりですが、質の高さに感激しています。高い意識で臨んで、より多く吸収したいと思います。
・6月CCレモンホール、7月巻上公一さんとライブ、フジロックフェスティバル、8月〜10月ヨーロッパツアー、大きいところでいうとそんな感じです。
・精神の充足と体力造りに勤しんでいる。時間の使い方がゆっくりでなかなか進まないがホフク前進している気分。


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(5)福島英やトレーナーへメッセージ(抜粋)

・いつも充実したレッスンありがとうございます。
・今後も宜しくお願いします。
・自分の声の出し方が徐々に変わってきているのがわかります。
・とても分かりやすく、忍耐強く指導してくださいます。欠点を的確に注意して下さいますので、レッスンに集中出来ます。これからも宜しくお願い致します。
・研究所に入ってもう少しで一年になろうとしているのですが、自分の歌に確かな手応えを感じているのでこのペースで頑張りたいです!
・トレーナーには自分の人生に関わる事を丁寧かつ熱心に教えていただき自分も燃えます。代表にも機会があれば身を持ってうけにいきたいです。
・いつもお世話になっております。これからも宜しくお願い致します。
・ヴォイストレーニングという性質上、集合住宅に住む私にはきびしく、息吐きなどの簡単なものくらいしかしていません。それにもかかわらず、たった週一度のレッスン(4ヶ月間)だけで、随分大きな変化がありました。
・居酒屋などのざわついた店内で、何時間話しても喉が痛くなることがなった。
・聞き返されることが減った。聞き返されたとしても、今どうして伝わらなかったのかが分かるため、言い直せば確実に伝わるようになった。
・話し相手の声に、前よりも敏感になった。などです。先生方の御指導のおかげです。本当にありがとうございます。声を仕事とする生徒でないため、教える楽しみが少ないかも知れませんが、今後ともどうぞ宜しくお願い致します。
・今回のアンケート、ひとつずつを改めて考えるとすぐに出てこなかったです。どうして好きと感じたか、自分が何にひかれたのか、できる限りそのつど言葉でまとめていきたいと思いました。そうすることで自分が何をしようとしてるか、そのために何が必要か具体的に見えると思いました。レッスンは地声のトレーニングになり、体を使うことが少しずつわかってきました。少しずつ、蓄積を意識することで日常の中で広く何かを感じ取ろうという感覚が広がりました。まずは、表現したいと思うものをできる体になるよう、焦らずきっちりやっていこうと思っています。最近、歌人の吉野秀雄さんの言葉に出会いました。「歌をよむにはリンリンとしていなければならぬ。リンリンといっても鈴の音ではない。内に満ちみつるものがあって、それが鋭く一所に集中する、あの気概のことだ。(中略)柔軟の心魂がひとたび感を発し、それがやむにやまれず、一点の突破口を見つけて噴騰するというのが歌の本質だ」いつの日かこのように音楽をしたいと思います。
・一年半くらいの間は、毎日1時間以上とってひたすら自主トレーニングをしていました。エネルギーはありましたが空回りばかりしていました。最近は就活という理由もありますが、あまり練習する時間をとっていません。かなり距離をとっています。それが理由かはわかりませんが、自分のレッスンの録音を聞いて明らかにテンションが低かったり、はまっていないと言う事が聞こえてくるようになりました。言われる前に駄目だなと感じることも増えてきました。自分の作品が商品として成り立っていない事が良く分かってきました。後はこの感覚を保ったまま、以前の熱をとりもどせればと思います。引き続きよろしくお願いいたします。
・大変お世話になっております。本来は自分の声、及び声を使った表現をチェックし、課題に気付きに来る場所だとは承知していますが、まだまだ私はそのレベルにさえ行けていないと思います。オーディションやライブ等で自分を追い込みながら、少しでも早く次の段階に行ければと思います。どうぞ今後とも宜しくお願い致します。
・いつもいつも丁寧に質問の回答ありがとうございます。Replyを怠っている身分ですが、嬉しく読んでいます。この場を借りてお礼をいたします。それにしても、ここの研究所のひとは、本当に”ブレス・ボイス”マニアですね。いい意味でこちらも自分のマニア道を刺激されます(自分のマニア程度は甘甘ですが)。
・いつもご指導ありがとうございます。私のパソコンの横の壁に張っていつも眺めている言葉を贈ります。
「年々向上・念燃向上」一声一声のつみかさね 一音一音のつみかさね 一念一念のつみかさね つみかさねの上に咲く花 つみかさねの果てに熟する実 それは美しく尊く 真の光を放つ 
「深さ」深さには限度がない 限度がないから これでいいというゴールもない  終わりのない求道 終わりのない精進 これが私の詩と信仰
・お陰さまで、喉に力が入りがちだった声が、自然な声に変化してきたように思います。どんなジャンルも声を出す基本は同じだと感じています。これからも基本を忘れず、自由に楽に声が出て、さらに自分らしいアーティキュレーションをプラスできたらと考えます。今後ともよろしくお願いします。 
・いつもありがとうございます。
・今後とも宜しくお願い致します。
・いつもありがとうございます。
・いつも慌ただしく、ご迷惑ばかりおかけしていて、すみません…。それでもやはり、レッスンを受けると、とても学ぶ所や、考えるきっかけをたくさん頂きけるので、これからより一層、がんばって行きたいと思っています。よろしくお願いいたします。
・レッスンを始めて8ヶ月がすぎ、やっと少しずつ変わってきたように感じます。
・周りの方から声が変わったねとか、よく声が出てる、といわれるようになってきました。感謝しております。
・これからどうぞよろしくお願いします。
・先生には、最初に数時間レッスンしていただいて以来、久しくお会いしていませんが、先生にアドバイスいただいたように自分の変化に応じながらじっくりやらせていただいてます。かなり思い描く声の状態がつかめてきました。でもその状態を自分のものにするのにはまだ時間がかかりそうです。「歌」という、とてもどうこう言いがたい分野について、これだけシラミ潰し的に、メンタル面からカラダ作り、生活習慣に至るまで、考えることができる場があるというのは、ほんとうにうれしく思っています。
・的確な指導有難うございます。
・よろしくお願いします。 

(※個別の要望、提案は、今後の参考にさせていただきます。)